内容説明
ハローベイビー僕はきっと愛を知らない君もそうならついておいでこの果てしなき物語の彼方へ。愛とは信じること?愛とは疑わないこと?愛とは…?ドラマヒットメーカー野島伸司が直球勝負のテーマに挑戦。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
140
花嫁に逃げられた男・野亜と、学長選挙に敗れた百瀬教授が自殺しようとしたビルで出逢うところから物語は始まる。愛というものは果たして存在するのか、愛とはいったい何なのかをさまざまな人たちとの出会いの中でファンタジックに、かつ哲学的に、時には宗教的に解明していく。「恋は性的な吸引にすぎない」「恋を繰り返し、魂を汚し、自己愛に帰結する」とか、他にも多くの印象的なセリフがあったが、中でも特に「愛とは信じることじゃなく、決して疑わずにいられること」という言葉が強く共感できたし、今後もそう思い続けていくと思う。2014/07/08
yukari
16
手持ち本。現代版恋愛ファンタジーといった雰囲気の一冊。現代版といっても、もう10年以上前のドラマのノベライズなんだけど、恋愛に悩んでいた当時、いろいろと考えさせられる深い内容で、お気に入りだったっけ。今読み返しても新鮮で面白かったです。ドラマも幻想的で良かったなあ。2013/09/06
なぎ
12
ハローベイビー。そうやさしく悲しく暖かく訴えかけてきてくれる。愛についての10章と最終話の連作短編集。ドラマ大好きでした。野島作品でこれが一番好きです。愛とは信じる事ではなく疑わない事。愛とは思い出に出来ない事。様々な名言と悲しかったり狂おしいお話だったりでもたまに野島さんが笑いをかけてくれるのでノベライズもすごく好きです。大人になって感じるこの物語はあの頃とは違った熱量でわたしを締め付けました。またいくつも、何度でも愛を開いては閉じていくのでしょう。2016/11/07
ヒロ
11
10年以上も前にあったドラマの小説化された本書。このドラマ大好きでした。愛とは何か…考えてしまうドラマでしたねぇ~。特に好きなのは、第五章の車椅子の恋、第七章の恋するコッペパン。車椅子の方は強烈でした!信じる信じないではなく、疑わない深いですねぇ~あぁ~ドラマ見たくなった!!2013/02/21
あお
10
ハロー、ベイビー 僕はいつも不思議だね 人は見えるものを欲しがるんだ いずれ自分は消えていくのに(本書引用詩) 連作短編で、結婚式当日にフィアンセに逃げられた亘と、大学の学長選挙に落選した教授百瀬、そして不思議な少女ミア、三人は奇妙な同居生活を送りながら、亘と教授は様々な恋愛を目撃し『本当の愛とは何か?』を考察し、詩を綴る。悲しいまでに純粋で愚かな恋愛模様だが何度も読んでしまう。何故ならこの本には人間の本質が描かれているからだ。 2014/02/26