内容説明
英米文学と隣接領域をめぐる多彩な読みとあざやかな言語分析の試み。ブロンテからヘミングウェイまで。
目次
1 イギリス文学編(なぜヒースクリフはキャシーの墓を暴くのか―小説から映画『嵐が丘』へ;ヒースの丘にこだまする地霊―チャールズ・ヴァンス脚色『嵐が丘』(舞台版)の考察
蓋然性のリアリズム―『トム・ジョウンズ』における小説と事故の不神和 ほか)
2 アメリカ文学編(野生の果実の高価な風味―最晩年のソロー;“男”を演じる男たち―フォークナー『サンクチュアリ』論;「不屈の希望」―トニ・モリスンの『マーシィ』にみるフローレンスの自己発見 ほか)
3 文体論、言語学、英語教育(「能弁」と「おしゃべり」はどうちがうのか―チョーサー『鳥の議会』のはなしことば;ハリデーの機能文法を用いたハーディの『妻ゆえに』の文体;見えない妻と見ない夫―「雨のなかの猫」の文体と閉塞感 ほか)