内容説明
軍事研究と科学者との関わりをテーマにした翻訳本としては、原爆開発や、著名な科学者を題材にしたもの以外はあまり見かけない。本書は、現代アメリカの理工系有名2大学における、第二次世界大戦から米ソ冷戦期の軍事研究を、個人と組織の両面から描いたドキュメンタリーである。一般に知られているような著名な科学者はほとんど登場せず、MITとスタンフォードという超一流の大学とはいえ、いわば「普通の」研究者たちがどのようにして軍事研究に組み込まれていったかを、詳細に明らかにしたものである。
目次
1 軍のまわりに群がる大学
2 エレクトロニクス分野の「尖塔」建設
3 軍事目的の誘導・制御技術
4 ソニック・ブーム(衝撃波音)
5 核の力
6 加速器の物理学
7 国家の仕事
8 軍需資材の科学
9 審判の日々:3月4日と4月3日
著者等紹介
レスリー,スチュアート・W.[レスリー,スチュアートW.] [Leslie,Stuart W.]
1980年にデラウェア大学で歴史学の博士号を取得、1981年にジョンズ・ホプキンズ大学の博士研究員(ポスドク)、1993年から教授。専門は科学技術史。研究分野は主に現代アメリカの科学技術の歴史。近年は研究対象を企業本部、研究所、医療機関に広げる。著書:Boss Kettering:“Wizard of General Motors”(New York:Columbia University Press,1983)。アラン・ネヴィンス賞(アメリカ経済史学会)、アボット・ペイゾン・アシャー賞(アメリカ技術史学会‐SHOT)ほか受賞
豊島耕一[トヨシマコウイチ]
1947年福岡県生まれ。九州大学理学部および同大学院卒。専門は原子核物理学。佐賀大学理工学部教授を2013年に定年退職
三好永作[ミヨシエイサク]
1946年愛媛県生まれ。北海道大学理学部および同大学院卒。専門は理論化学。九州大学総合理工学研究院教授を2010年3月に定年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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