内容説明
阪神・淡路大震災で初めて問題になった「惨事ストレス」は東日本大震災で深刻化しています。消防士・警察官、自衛隊員、自治体職員、教職員、ボランティアなどの救援者が、被災地の悲惨な現実を目の当たりにし、さらに先が見えない復興活動のなかで心身が疲弊し、体調を崩して心の病に陥り、自殺者まで出ています。本書は、この救援者の「惨事ストレス」の現状を捉えなおしながら、心のケアを考えます。
目次
第1部 震災後の教職員の心のケアについて(教職員の心のケア)
第2部 神戸から東北へのメッセージ(震災と心のケアを考えるシンポジウム―基調講演「復興期の心のケア」;パネルディスカッション―被災者の喜びを分かち合えるために)
第3部 惨事ストレスとは(体調不良は、災害という「異常な事態への正常な反応」;軍隊の惨事ストレス;消防士・警察官の惨事ストレス;自治体労働者の惨事ストレス;教職員の惨事ストレス;報道人の惨事ストレス)