内容説明
本書は、内水面の共同漁業権を武器に川辺川ダム計画を中止に追い込み、また荒瀬ダムを日本で初めてのダム撤去に追い込んだ、球磨川漁民の闘いの記録です。既存ダムを撤去に追い込む闘い方を含め、今後のダム行政を揺るがす内容です。
目次
第１章 川辺川ダムとの闘い（球磨川漁協とのかかわり；川辺川ダム容認派総代誕生 ほか）
第２章 川辺川ダムと球磨川漁民（球磨川漁協とのかかわり；第五〇回総代会における激論 ほか）
第３章 熊本県収用委員会における論争（共同漁業権は漁協の権利か漁民の権利か；共同漁業権を収用すると事業が困難になるか否か）
第４章 荒瀬ダム撤去の運動（荒瀬ダム水利権（水利使用規則）を変えた取組み
荒瀬ダム水利権（水利使用規則）を守った取組み）
第５章 座談会ダム反対運動を振り返る（運動への関わり；利権狙いの「反対派」 ほか）
著者等紹介
三室勇［ミムロイサム］
１９１６年熊本県八代市に生まれる。１９５４年球磨川漁協設立時に加入。１９６４年～１９７６年球磨川漁協理事。１９９６年～２０００年球磨川漁協理事。１９９７～１９９８年球磨川漁協組合長。１９７１年まで十条製紙（現・日本製紙）勤務。定年退職前より釣具店経営
木本生光［キモトセイミツ］
１９３５年熊本県八代郡坂本村に生まれる。１９９５年十条製紙（現・日本製紙）退職。１９９７年～２００８年球磨川漁協総代。１９９９年～２００７年球磨川漁協下流部会事務長。２００１年～現在坂本村川漁師組合組合長。２００２年～２００８年荒瀬ダムを考える会事務局長。２００７年～現在球磨川漁協理事。２００８年～現在球磨川漁協理事副組合長。２０１０年～現在、さかもとまちダムサイト代表
小鶴隆一郎［コズルリュウイチロウ］
１９５０年熊本県人吉市に生まれる。１９８４年球磨川漁協組合員。１９９０年球磨川漁協総代。１９９９年球磨川漁協理事。２０００年球磨川漁協理事を解任される。２００１年下球磨・芦北川漁師組合組合長。２００７年球磨川漁協理事。２００８年球磨川漁協下球磨部会部会長。２０１０年～現在、球磨川漁協副組合長
熊本一規［クマモトカズキ］
１９４９年佐賀県小城町に生まれる。１９７３年東京大学工学部都市工学科卒業。１９８０年東京大学工系大学院博士課程修了（工学博士）。和光大学講師、横浜国立大学講師、カナダ・ヨーク大学客員研究員などを経て現在明治学院大学教授。１９７６年以来、各地の埋立・ダム・原発等で漁民をサポートしている。専攻、環境経済・環境政策・環境法規（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- クラシック・マジック事典
