内容説明
全国的な自然保護運動の高まりの中で、青秋林道の建設が中止され、白神山地の自然が守られて16年。その後、広大なブナ原生林保護のため世界遺産に指定された白神山地は、保護のあり方をめぐって紛糾、入山規制が実施され、いまなおその是非が問題となっている。なぜ、こんなことになってしまったのか?本書は、青秋林道建設問題の発端から第一線で取材にあたった記者が、関係者にインタビューしてまとめた現地レポート。新版にあたって、入山規制論に対する批判、青森県知事の林道中止の政治決断の真相、自然を蘇らせるブナ再生事業などを盛り込み、全編を新たに書き下し、自然保護とは何か、自然と人間との関係はどうあるべきか考える。
目次
第1章 マタギの山里(山の神様の祭り;秘境の山塊 ほか)
第2章 青秋林道は、なぜ止まったのか(仕掛け人;連絡協議会の結成 ほか)
第3章 青森県知事の決断(逆流;自民党政調会動く ほか)
第4章 森は蘇るか(保護運動の遺産;世界遺産 ほか)
著者等紹介
佐藤昌明[サトウマサアキ]
1955年、福島県生まれ。東北大学文学部日本思想史学科卒。河北新報(本社仙台市)記者。山を考えるジャーナリストの会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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