内容説明
戦争は最悪の環境破壊と言われるが、この本を読めば事態がそんな生やさしいことではないことがよく分かる。本書は、核実験からスターウォーズ計画まで含め、核兵器、劣化ウラン弾、レーザー兵器、電磁兵器などによって、惑星としての地球が温暖化や核汚染をはじめとして、いかに破壊されてきているか、いかに破壊されるかを明らかにしている。衝撃的だが、読んで考えるべき本だ。
目次
第1部 戦争(二〇世紀最後の一〇年間の戦争)
第2部 研究(上空の研究;宇宙軍事プラン;スターウォーズが地球に与える諸問題;戦争行為の引き起こす環境危機)
第3部 安全保障を再考する(新しい世紀における軍事的安全保障;生態学的安全保障)
著者等紹介
バーテル,ロザリー[バーテル,ロザリー][Bertell,Rosalie]
ロザリー・バーテル博士は計量生物学の博士号を持ち、1969年から環境保健の分野で研究を行ってきた。博士は、産業や軍の活動による汚染の被害者、とりわけ第三世界の人々や先住民が生命と健康にかかわる自らの人権を守るための闘いを重視し支援してきた。博士は、グローバルな核汚染とその被害について調査研究を進め、カナダのトロントに「公衆の健康を憂慮する国際研究所」を設立するなど、いくつかの組織の創設に貢献した。また、インドのボバールで起こった化学工場爆発事故による住民の被害調査(1993年)を行ったり、国際原子力機関(IAEA)によるチェルノブイリ原発事故被害の過小評価を批判して「永久人民法廷」で証言を行うなどの活動に取り組んだ「国際医学委員会」の責任者も勤めた。博士は「もうひとつのノーベル賞」とも言われる「正しい生活賞」、世界連邦主義者平和賞、国連環境計画グローバル500賞など5つの賞を受賞している。最近、2005年ノーベル平和賞の女性候補者1000人のひとりにも選ばれた。博士はローマカソリック教会のメンバーで、修道女でもある
中川慶子[ナカガワケイコ]
1942年生まれ。アメリカ文学・英語圏児童文学専攻。教職のかたわら「原発の危険性を考える宝塚の会」などの市民活動にかかわる
稲岡美奈子[イナオカミナコ]
1948年愛媛県の農家に生まれる。大学で分子遺伝学を専攻。30年余、高校の理科教員。1975年に「国際女性年連帯委員会」、1997年に「地球救出アクション97」を結成、活動中
振津かつみ[フリツカツミ]
1959年生まれ。内科医。阪南中央病院で原爆被害者の健康管理や実態調査に携わる中で、ヒバクによる健康・生活への被害を知る。チェルノブイリ原発事故の被災地支援の市民活動「チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西」にもかかわる。「ウラン兵器禁止を求める国際連合」(ICBUW)評議員
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