内容説明
死因のトップに躍りでた肺がん、国民の一割が悩む花粉症。これら肺がん、花粉症、ぜん息、呼吸器疾患の最大の元凶・原因は、ディーゼル車からはきだされるディーゼル排ガスである。先進国がディーゼル車規制に乗り出しているのに、日本は野放しで、軽油優遇税制によってディーゼル車の販売台数はうなぎのぼり。このまま放置していると、さらに多くの人々に被害がでてしまう。本書はディーゼル車公害の問題点を総点検し、緊急対策を提起する。
目次
第1章 ディーゼル微粒子と肺がんの増加
第2章 ぜん息・花粉症とディーゼル微粒子
第3章 汚染拡大を放置した行政
第4章 大気汚染公害訴訟の動向
第5章 東京都のディーゼル公害対策
第6章 転換迫られた自動車公害対策
著者等紹介
川名英之[カワナヒデユキ]
江戸川大学社会学部環境情報学科などで非常勤講師、環境ジャーナリスト、「ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議」の常任幹事。1935年、千葉県市原市生まれ。東京外国語大学ドイツ語学科卒。ウィーン大学へ文部省交換留学(西洋史)。1960年から毎日新聞社記者。社会部記者として環境庁を担当、編集委員に。約20年間、環境問題を取材。この間、立教大学法学部非常勤講師も務める。1990年、退職。1984年から日本の公害・環境問題の歴史を通史として記述する『ドキュメント 日本の公害』(緑風出版)全13巻の取材・執筆に独力で12年間(記者時代6年と退職後6年)取り組み、1996年に完結した。このほかに『ドキュメント クロム公害事件』(1983年、緑風出版)、『「地球環境」破局』(1986年、紀伊国屋書店)、『検証・ダイオキシン汚染』(1998年、緑風出版)『どう創る循環型社会―ドイツの経験に学ぶ』(1999年、同)、『こうして……森と緑は守られた!!―自然保護と環境の国ドイツ』(三修社)、『資料「環境問題」I地球環境編』(2000年、日本専門図書出版)など
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