出版社内容情報
谷崎訳源氏の変遷・旅・老い・魂・教育・音楽・感染症・浮舟・芭蕉・江戸時代などの視点から光を当て、〈独自の源氏物語〉を描き出す!著者は、師と仰ぐ藤田省三のすすめにより西郷信綱の源氏論にふれ、源氏物語を読む面白さを教えられた。また、戦中の谷崎潤一郎訳・源氏物語(『中央公論』掲載)に削除部分があると知って、その掲載誌を探し出し、削除部分について検討した。それらが著者にとっての源氏学事始めとなり、源氏物語の世界に引き入れられていった。
内容説明
源氏物語の世界に遊ぶ。谷崎訳源氏の変遷・旅・老い・魂・教育・音楽・感染症・浮舟・芭蕉・江戸時代などの視点から光を当て、“独自の源氏物語”を描き出す!
目次
第1章 源氏物語の“根幹”とは
第2章 「旅」は物語の展開にどう関わるか
第3章 感染症の時代
第4章 教育の諸相
第5章 物語に鳴り響く音楽―若菜巻を中心に
第6章 老いのかたち
第7章 魂のゆくえ―御法巻私註ふたつ
第8章 “異郷”から来た女・浮舟
第9章 浮舟の物語の特質―「心内」を描く
第10章 源氏物語と芭蕉―夕顔への着目はなにゆえか
第11章 江戸時代の源氏物語・断章
著者等紹介
太田哲男[オオタテツオ]
1949年、静岡県生まれ。東京教育大学大学院文学研究科博士課程(倫理学専攻)中退。博士(学術)。専門は日本思想史。桜美林大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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