出版社内容情報
死体が持っていた財布の十五万フランを狙う浮浪者“ネズミ”。彼に不審を抱くパリ九区担当のロニョン刑事。遺失物扱いされた財布を巡る事態は思わぬ展開を見せ始める。煌びやかな花の都パリが併せ持つ仄暗い世界を描いた〈メグレ警視〉シリーズ番外編!
内容説明
死体が持っていた財布に入った紙幣を狙う浮浪者の“ネズミ”。彼に不審を抱くパリ九区担当のロニョン刑事。遺失物扱いされた財布を巡り、それぞれの思惑が交叉する中、事態は思わぬ展開を見せ始める…。煌びやかな花の都パリが併せ持つ仄暗い世界を描いた“メグレ警視”シリーズ番外編!
著者等紹介
シムノン,ジョルジュ[シムノン,ジョルジュ] [Simenon,Georges]
1903年、ベルギー、リエージュ生まれ。サン・ルイ中等学校を中退後、転職を繰り返し、『リエージュ新聞』の記者となる。1921年に処女作“Au Pont des Arches”をジョルジュ・シム名義で発表。パリへ移住後、幾つものペンネームを使い分けながら数多くの小説を執筆。“メグレ警視”シリーズは絶大な人気を誇り、長編だけでも70作以上書かれている。66年、アメリカ探偵作家クラブ巨匠賞を受賞。1989年死去
宮嶋聡[ミヤジマサトシ]
京都市生まれ。同志社大学経済学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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maja
20
ある雨の夜、警察分署に浮浪者が大金を届け出た。居あわすロニョン刑事はいつもの彼の芝居がかった口上にどこか違和感を感じるのであった。また、市内一帯を知り尽くす浮浪者は目撃した死体が話題にもあがってこないことに次第に不穏の気配を察知して焦りが募っていく・・。思惑と駆け引き、彼らにかすりもしない国際機関のコトの落としどころ。愚直なあまりか報われることがない根暗なロニョン刑事と、浅い処世術が哀しい小心者の老浮浪者。短い作品なのにふたりの生身の哀愁感が漂ってくるような味わい。 2024/05/05
あきひと
5
メグレシリーズの新しい日本語版を図書館で探して。メグレは退職して、リュカという警視登場。不愛想な刑事ロニョンのすっぽんのような捜査とリュカ警視との連携みごとでした。2024/04/29
ヨッシー
3
新刊13冊目2024/05/06
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- 和書
- 鷲か太陽か? 岩波文庫