出版社内容情報
若い日の常軌を逸した文芸活動は、「青森県の家なき子」にならぬために魂の故郷をさがし続けた姿であった。中学卒業時から二十一歳頃まで、若き日の初期作品群を読み解き、寺山修司の中に流れる前衛の血の本質と故郷観をあぶり出した意欲作。
内容説明
これほど故郷を愛した人がいるだろうか?若い日の常軌を逸した文芸活動は、「青森県の家なき子」にならないために「魂の故郷」をさがし続けた姿であった。初期作品群を読み解き、寺山修司の中に流れる前衛の血の本質と故郷観をあぶり出した意欲作。中学卒業時から二十一歳頃まで、学校新聞や文芸同人誌の企画・編集活動の調査を試みる。単行本未収録作品・新資料を中心に収録。
目次
第1章 姿をみせた文芸雑誌『黎明』『はまべ』と『咲耶姫』『〓蛾』について
第2章 同人詩誌「魚類の薔薇」「ガラスの髭」「明星」(単行本未収録)―シュウル・リアリズムの世界から詩劇への道
第3章 寺山修司「牧羊神」活動の概要
第4章 「牧羊神」にみる寺山俳句と俳句論―論と創作の二方面からの考察
第5章 俳句との別れ
終章 望郷の念
著者等紹介
久慈きみ代[クジキミヨ]
群馬県高崎市生まれ。1971年駒澤大学文学部国文学科卒業。1996年弘前大学大学院人文科学研究科修士課程修了。青森大学社会学部教授を経て、青森大学名誉教授。青森大学付属総合研究所客員研究員。弘前学院大学地域総合研究所客員研究員。一般財団法人さっぽろ寺山修司資料館評議員。2012年4月「あおもり古典を楽しむ会」を設立、顧問。NHK青森文化センター「じっくり読みたい『源氏物語』」の講師(2004年~2019年)。古典文学や地域文化の普及活動に努めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 電子書籍
- 棘の迷宮