出版社内容情報
無実を叫ぶ新聞記者に下された非情の死刑判決。彼を裁いた陪審員が人里離れた山荘で次々と無惨な死を遂げる……。閉鎖空間(クローズド・サークル)での連続殺人を描く本格ミステリ!
内容説明
―もしも誰かを殺すとなったらどんな手段を選ぶか、陪審員たちはコーヒーカップを片手に語り合う。無実を叫ぶ新聞記者に下された非情の死刑判決。彼を裁いた陪審員が人里離れた山荘で次々と無惨な死を遂げる…。閉鎖空間での連続殺人を描く本格ミステリ!
著者等紹介
レイン,パトリック[レイン,パトリック] [Laing,Patrick]
アメリア・レイノルズ・ロングの別名義。1904年、アメリカ、ペンシルバニア州生まれ。1930年代より作家活動を始める。52年に“The Round Table Murders”を刊行してからはミステリやSFの執筆活動は行なわず、作詩と教科書編纂に専念。1978年死去
赤星美樹[アカボシミキ]
明治大学文学部文学科卒業。一般教養書を中心に翻訳協力多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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cinos
58
死刑判決を下した陪審員が毎年会合を開いているが、今回集まったのは山荘。クローズドサークルで一人また一人と殺されていく。一気読みでしたが、盲目の探偵の一人称というのが最初どうだろうかと思いましたが、なるほど。2024/01/08
ケイジ
25
間違った判決を出してしまった陪審員達が次々と殺されてしまう。解決を任されたのは盲目の探偵レイン。キャラクターわかりやすいし展開早いのであっと言うまに楽しく読了。論創海外ミステリシリーズをもっと読みたい。2024/06/08
koo
9
5年前無実の人間に死刑判決を下した陪審員たちが山荘に集まり盲目の主人公がゲストとして招かれたその場で起こる連続殺人。吹雪とはいえ全くクローズドじゃない、何人死のうが余りにも危機感に欠ける登場人物達、探偵役の冴えが見られず魅力がイマイチ、無理な殺害方法を即席で実行しご都合主義満載で全て成功する犯人、なかなか荒唐無稽なストーリーですがテンポよく殺されていくので読み心地は悪くないですし訳も良い感じ。また終盤作者がやりたかっただろうセリフでうまく締まって珍品ながらも楽しめました。2024/05/03
コチ吉
9
雪で閉ざされた山荘、そこに集まる人々が次々と殺される定番のミステリだが、何故か今ひとつ訴えかけてくるものが弱い。見取り図もないため、犯行のありようが分かりにくい。動機にも疑問符が付く。盲目の探偵(語り手)のキャラクターも魅力に乏しい。やや期待値が大きすぎたのかもしれない。2024/01/17
Inzaghico (Etsuko Oshita)
7
ご恵贈御礼。カバーに「無実を叫ぶ新聞記者に下された非情の死刑判決。彼を裁いた陪審員が人里離れた山荘で次々と無惨な死を遂げる……」。実際に被告が無実だったことが文中で明らかになる。それを知った陪審員のそれぞれの反応が、アメリカ社会の意識を如実に表している。 一人また一人と殺されていく様子はクリスティの『そして誰もいなくなった』っぽいが、犯人は生きて捕まるのが、白黒つけたいアメリカ人気質なんだろうか、などと思う。2023/11/26