出版社内容情報
ベルクソンの三つの主題〈事実の複数線〉〈創話機能〉〈機械〉を通して、「神秘主義」と哲学の関係について、新たな視点で優れた思索を展開。これにより、気鋭のベルクソン学者が哲学研究に新たな道を切り開く。
内容説明
気鋭のベルクソン学者が哲学研究に新たな道を切り開く!
目次
第1章 神秘主義というエニグマ(二十世紀前半期フランスにおける神秘主義研究の諸相;ベルクソンにおける神秘主義との遭遇)
第2章 “事実の複数線”と神秘家(哲学的方法としての“事実の複数線”;記憶としての“生き延び”とその伝播)
第3章 “創話機能”と神秘家(“創話機能”、あるいは語りの力;“創話機能”のイメージとシンボル)
第4章 “機械”と神秘家(「暗夜」にうごめく“機械”;戦争する“機械”と魂の代補)
著者等紹介
平賀裕貴[ヒラガヒロタカ]
1983年生まれ。専門はフランス文学・哲学。エラスムス・ムンドゥス・プログラム(ユーロフィロソフィー)によりトゥールーズ第二大学大学院に留学。同大学大学院修士課程修了。立教大学大学院博士課程修了。博士(文学)。現在、立教大学兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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りっとう ゆき
3
私の解釈→神秘家は人間の認識が及ばない(カントでいう外側の)神的なもの(人格的でも宇宙的でも)に触れることができるが、それは人間の既存の言語では言い表せない。しかし哲学にとってはその垣間見られる部分を新しい概念として、飛躍できる。また既存の言語で表せないものを表すときの言葉は矛盾したものになってしまうが(文学や芸術にもつながる)、それは動的なもの、広がりのあるものを人間はシャッターに収めるかのようにある側面でしか表現できないから。その他ベルクソンの記憶の理論と生き延びとか創話との関連。など。難しい。けど→2023/05/30
地面の底
1
通読は久々。ちゃんと読み返してみると思ったより神秘主義と社会的なものの関係が論じられていた。歴史性の話にも繋がらなくもない。2024/08/06
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