内容説明
生誕120周年記念出版。友人の補筆によって完結した遺作長編「狼群」が85年ぶりに単行本収録。探偵小説も物した新興芸術派の作家が遺した珠玉の作品群を集成!巻末には土方正志氏の書下ろしエッセイ「東北人作家・佐左木俊郎の軌跡」を収録。
著者等紹介
佐左木俊郎[ササキトシロウ]
1900年4月14日、宮城県一栗村(現・大崎市)生まれ。本名・佐々木熊吉。村立上野目尋常高等小学校を卒業後、文学に親しみながら機関夫として北海道で働き、17年に上京、さまざまな職に就く。雑誌『文章倶楽部』の編輯助手を経て、24年の秋に新潮社の正社員となった。新興芸術派の一人として農民文芸界に所属し、日本で初めてとなる、書下ろしの長編探偵小説だけで構成された叢書「新作探偵小説全集」を企画し、自身も探偵小説「狼群」を執筆するが、執筆中の1933年3月13日、病によって急逝。遺作となった「狼群」は同僚の奥村五十嵐によって補筆され、同叢書の第4巻として刊行された
竹中英俊[タケナカヒデトシ]
1952年、宮城県大崎市生まれ。早稲田大学卒。財団法人・東京大学出版会の編集局長や常務理事を歴任後、2011年3月に退任した。現在は北海道大学出版会合相談役を務める傍ら、編集プロダクション「竹中編集企画室」を主宰
土方正志[ヒジカタマサシ]
1962年、北海道ニセコ町生まれ。東北学院大学卒。宮城県仙台市の出版社「荒蝦夷」代表取締役。作家・編集者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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