内容説明
文学、書誌学、民俗学に精通した碩学の集大成。
目次
第1部 民俗学・歴史
第2部 国文学
第3部 ミステリー
第4部 ふるさと・趣味
第5部 旅行記
第6部 創作
インタビュー
著者等紹介
中島河太郎[ナカジマカワタロウ]
1917年6月5日、鹿児島県生まれ。本名・馨(かおる)。東京帝国大学文学部国文科卒業後、1942年より東京府立第七中学校(都立墨田川高校)で教鞭を執る。民俗学に精通し、柳田国男や正宗白鳥の研究者として多大な功績を残した。1948年に『探偵新聞』へ連載した「日本推理小説略史」が江戸川乱歩の目にとまり、以降、推理小説評論家としても活躍する。1966年に和洋女子大学へ赴任し、学長退任となる1996年まで同大で教育者として従事した。1997年、日本初の推理小説専門図書館となるミステリー文学資料館の初代館長に任命された。1999年5月5日、腎不全により死去。1955年に「探偵小説辞典」で第1回江戸川乱歩賞、1966年に「推理小説展望」で第19回日本推理作家協会賞、1998年に第2回日本ミステリー文学大賞を受賞。1988年、勲四等旭日小綬章受章
中嶋淑人[ナカジマヨシト]
1949年6月1日、東京都墨田区生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、1975年より2007年まで株式会社大林組に勤務。2008年より株式会社ジョイネス代表取締役。文藝家協会準会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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engidaruma2006
9
日本の推理小説界に多大な貢献をされた故・中島河太郎氏の著作集。この下巻はエッセイ、随筆、旅行記などが収録されていて、創作まで入っている。私は中島氏が書いた小説があるのを知らなかったので、この本で読めたのは(内容の優劣に関わらず)良かった。それを含めミステリーに関連したページは全体の4分の1ぐらい。その他の雑記は興味が持てずに読むのを諦めた。但し、ミステリーのエッセイはやはり鋭くて面白かった。私が好きな鮎川哲也さんの『りら荘事件』の長所と短所を、これほど端的に指摘している書評は他に知らない。うーん、凄い。2021/06/13