内容説明
配膳台の下から発見された男の死体。主賓が姿を見せない奇妙なディナーパーティーの秘密とは…英国女流作家E・C・R・ロラックが描くスリルと謎の本格ミステリ!
著者等紹介
ロラック,E.C.R.[ロラック,E.C.R.] [Lorac,E.C.R.]
1894‐1958。本名イーディス・キャロライン・リーヴェット。別名キャロル・カーナック。イングランド南東部、ミドルセックス州(当時)ヘンドン生まれ。サウス・ハンプシャー高校から美術分野の名門校であるロンドン中央美術工芸学校へ進学するが、卒業後の職歴は詳らかではない。1932年にThe Murder on the Burrowsで作家デビュー。37年には、英国のミステリ作家による親睦団体デテクション・クラブに入会し、リレー中編「弔花はご辞退」(1953)などへも執筆者として参加している
青柳伸子[アオヤギノブコ]
青山学院大学文学部英米文学科卒業。小説からノンフィクションまで、幅広いジャンルの翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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cinos
14
偽物の招待状で集められたディナーで死体が飛び出す、発端にはとても引き込まれますが、淡々とした展開で誰が誰かもわかりにくく…。しかし主人公の警部顔負けの活躍をする女性に驚きました。2018/04/26
かおり
6
最初とても面白くて途中からつまらなかった。カタカナの名前は難しい(><)ミステリー大好きだけど、なんだかなぁってなりました。2017/10/12
Susumu Kobayashi
3
探検家や旅行家で、文筆活動もする著名人の集まりマルコ・ポーロ・クラブのディナーがソーホーのレストランで催される。そこにはマルコ・ポーロ・クラブからの招待状を手にした人々が次々と集まるが、肝心の会長などは姿を見せなかった。どうやら何者かが彼らを愚弄したらしい。集まった彼らはとりあえず食事を楽しんで解散するが、客たちが帰った後、レストランのオーナー、デュボネが配膳台の下に死体を発見する。魅力的な冒頭で読ませる作品だが、ロラック作品の通例として渋い、悪く言えば暗い点は相変わらず。変換ミスなど散見されるのも残念。2017/07/04
nightowl
2
有名なクラブの招待状を受け取り、レストランへ来たものの傑物がいないことに安心。騙されたことに気付き、騙したと思しき相手を会話で吊し上げにする場面が一番の盛り上がりというのが非常に残念な一冊(お偉方のいる席では、ゾッとする夕べを過ごしながら彼らの著書を読んだ振りしなければならないという愚痴に爆笑)。構成はよく出来ているのに、語り口に謎が解かれてゆく面白みが全く感じられない。ロラックの作品は、現状のように忘れた頃さり気なく出されるくらいが丁度良いのかも。2017/07/10
guriko
1
いや、本当にこの人の導入部分はいつも魅力的なのよ。その後の展開は打って変わって地味になるんだけど。2024/07/02