内容説明
不幸な事故か?それとも巧妙な殺人か?謎めいた服毒死から始まる悲劇の連鎖に翻弄されるクイン&パイパーの名コンビ。ハリー・カーマイケル、待望の長編邦訳第2弾!
著者等紹介
カーマイケル,ハリー[カーマイケル,ハリー] [Carmichael,Harry]
1908‐1979。本名レオポルド・ホーレス・オグノール。別名ハートリー・ハワード。カナダ、モントリオール生まれ。英国内でジャーナリストやエンジニアとして働き、1932年に結婚して三人の子をもうける。51年、ハートリー・ハワード名義で“The Last Appointment”を発表し、作家デビュー。二つのペンネームを使い分け、生涯に85作のミステリ長編を書いた
板垣節子[イタガキセツコ]
北海道札幌市生まれ。インターカレッジ札幌にて翻訳を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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本木英朗
25
一昨年、かのディヴァインを超えるという触れ込みで本邦初訳『リモート・コントロール』が上梓され一躍、翻訳ミステリ愛好家から高い評価を受けた作者の第三長編がこちら。円熟期の前者と比較するとやはり若書きのせいか、プロットがとっ散らかった印象はぬぐえない。しかし「死んだ女がばらまく悪意」により、限定された容疑者と謎を追う探偵役自身の心理が衝突することで、息詰まる様な尋問が連続する辺りは、極めてシリアスかつ重厚な構成である。その先にある真相は実に意外で、「亡霊」の正体に気づいた時に胸に迫るものは大きいだろう。2017/04/13
飛鳥栄司@がんサバイバー
23
本作はとても「まどろっこしい」作品だ。事件関係者がつく「嘘」があまりにも見え透いていて、パイパーも読者も認識している本当の事にたどり着くまでに、時間と労力がかかるから。容疑者だけにかかわらず、被害者や脇役までもが「嘘」をつく。「嘘も突き通せば真実になる」と言われるが、最後まで嘘を突き通すだけの度胸も覚悟もない人間が、自分を守るため、人を陥れるため、大切な人を庇うためにつく嘘が、真実ではなくラスキン・テラスに亡霊だけを生み出したのだと思う。嘘の裏に潜む「死んだ女の悪意」が浮かび上がるのが、読みどころである。2017/04/14
koo
6
パイパー&クインシリーズ。ミステリ作家ペインの夫人がストリキニーネを服毒自殺したと思われた事件がメインストーリー、確かにラストの意外性はありますがペインの最新作に類似した事件という設定も充分生かされてないですしそもそも警察が有能であれば大事に至らない事件が大仰に描かれていて既読の「アリバイ」「リモートコントロール」にはかなり劣ります。ただ読みやすさは健在ですしパイパー&クインのキャラは好きなんで他の作品もどこか訳して欲しいですね(笑)2023/12/30
チェス
1
何が真相なんだかなーって。ホントのラストであら、そういうことなんだ、てな感じ。まあ面白かったかな。2023/10/19
だけど松本
1
私には全然面白くなかった。主人公の直感による行動で話をすすめていってしまうだけ。真相がどういうことだったのかも、これだけ書いたらわかるよね、察してって感じ。なんだよ察してミステリーって。私はもっとわかりやすいのがいいけど、これがいいんだよ、って人もいるんだろうなあ。2020/01/20
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