内容説明
小旅館の主となり奔放に振る舞う祖父と、スンカキ博奕の胴元となって派手な生活を繰り広げる娘の民江、夫の興行師・曳地省吾らの戦前の熊本を舞台とする生き様を描く!
著者等紹介
福島次郎[フクシマジロウ]
1930年、熊本市生まれ。1953年、東洋大学国文科卒業後、八代工業高校に赴任、その後、国語教師として熊本県内の公立高校に勤務。1957年、「阿武隈の霜」で第八回九州文学賞受賞。1961年、『現車』(日本談義社)で第三回熊日文学賞受賞。1987年、教職を退く。以後、執筆活動に専念。1996年、「バスタオル」を『詩と眞實』二月号に発表、『文學界』六月号に転載。第一一五回芥川賞候補になる。同作品で第二五回詩と眞實賞受賞。1998年、「蝶のかたみ」を『文學界』一一月号に発表。第一二〇回芥川賞候補になる。2006年2月22日、死去。享年76(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヨシモト@更新の度にナイスつけるの止めてね
2
ここに書いてある女たちの修羅が、私にはわかる(気がする)のだ。長崎の田舎町に住んでいたのは高校までで、男だ女だということはまるで知らなかったはずだのに。思うに、しばらくしたらきっと被るに違いない修羅を、同級生たちは子供なりにすでに知っていたのだろう。そんな気がする。長崎と熊本の方言はとても良く似ているが、それでもほんのいくつか、どう発音したらいいかわからない言葉があった。2024/02/11
半月♪
0
はぁ~長かった。さらさら進まず時間かかります、このお話。 明治時代の私小説っぽいかんじ?! 後編はしばらく間置いてからですね。 胃もたれ気味 でもサラサラ読める本は内容もじきに忘れがちですが このうつつぐるまは頭の中にくっきりと情景や人物像が 刻まれます。2017/06/05