内容説明
村上春樹は、あれほど作品が読まれているにもかかわらず、言及するにたる「作家論」がほんのわずかしか書かれていない点で日本近代文学史上、稀な作家である。「作家論を生まない村上春樹」に、近代小説の本質、村上春樹の作品の特質、時代背景、さらに村上春樹という人物とその世界認識など、多面的な光をあて、作家村上春樹の軌跡とこれからについて論じる。
目次
村上春樹作品を扱う視点
村上春樹の文章
助詞の「は」
描写とイメージ
村上作品の「書法」
短編小説と長編小説
「螢」と『ノルウェーの森』
一九八〇年代の作家村上春樹
『風の歌を聴け』・初期三部作
「学園闘争」の時代〔ほか〕
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- 和書
- 秋田あるある