内容説明
ヴィクトリア朝時代のイギリスで、近代初となる水洗トイレを発明したトーマス・クラッパーの物語。エドワード7世、ジョージ5世に仕えた英国王室御用達技師の「糞尿まみれの一代記」。
目次
本国が称えなかった先駆者
チェルシーの少年水道工
確実な水洗も節水も―「引き流し」式トイレの誕生
鎖が動かなくなるのは…
どうか音がもれませんように!
水道工事は命がけ
4枚の王室御用達認可状
花のサンドリンガム時代
「産業スパイ」トワィフォードとともに
現場の発明家
時代に先がけて
座りごこちも快適に
ある画家の回想
トイレの異名さまざま
トイレットペーパーの変遷
さて、後継者は?…
道のおわり
クラッパー社の再興―訳者補足
著者等紹介
レイバーン,ウォレス[レイバーン,ウォレス][Reyburn,Wallace]
1913年英国生まれ。作家。小説6編、戦記2編、スポーツ物語(主にラグビー)12編のほかに伝記、論考、ユーモア物などを執筆。本書が初の邦訳となる。第2次世界大戦従軍時、フランス北部の町ディエップ奪還の功績が称えられ、女王陛下よりO.B.E(大英帝国四等勲士章)を授与された。2001年没(享年87歳)
ウサミナオキ[ウサミナオキ]
1928年東京生まれ。翻訳家。8‐17歳まで大連に在住。1953年東京大学文学部(旧制)修了。埼玉県立高校、商社勤務を経て、音楽関係、技術文献の翻訳(英独仏露語)に従事。1973‐92年通産省特許庁工業所有権研修所講師(英仏露語)。1982‐88年都立工業高専講師(英語)
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