内容説明
第二巻は、第一巻『幸徳秋水』に続いて、秋水とともに平民社を創立した枯川・堺利彦の著作を収める。すなわち今まで未紹介の『半生の墓』をはじめ、啓蒙家堺の面白を示す小冊子・リーフレット類を一括して収録し、参考として平民社創立前後の事情を語る「非戦論で万朝報を退いた時の事」の回想を加えた。
目次
1 半生の墓
2 美知最後の日記
3 我家の犬猫
4 百年後の新社会
5 理想郷
6 通俗社会主義
7 社会主義問答
8 電車値上反対意見
9 社会主義大意―附・社会主義書類一覧
10 社会主義(金持と貧乏人の争)
11 女の身の上
12 非戦論で万朝報を退いた時の事
著者等紹介
堺利彦[サカイトシヒコ]
1871(明治3)年1月15日、豊前小倉藩の下級武士堺得司の三男として、豊前国仲津郡大阪村松坂(現・福岡県京都郡犀川町)に生まれ、仲津郡豊津(現・京都郡豊津町)に育った。豊津中学校(現・県立豊津高校)を卒業、1887(明治20)年、第一高等中学校(のちの一高)に進むが中退。大阪で高等小学校教員、次いで新聞記者となる。この時期文学に深く傾く。のち上京し新聞記者、毛利家の防長回天史編輯時代を経て、1899(明治32)年、万朝報に入社。1903年10月、日露開戦の危機に際して、非戦論を堅持し、主戦論に転じた朝報社を秋水とともに退社。平民社を結成。週刊『平民新聞』を創刊する。1933(昭和8)年1月23日に死去
堀切利高[ホリキリトシタカ]
1924年東京浅草に生まれる。府立三中、第一早高を経て、早稲田大学理工学部応用化学科卒業。のち法政大学文学部日本文学科に学ぶ。平民社資料センター所長
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