内容説明
先史古代の親族組織に観察される母方オジ権の究明に取り組んだ後期バッハオーフェンを遺稿と研究論文をもとに照射し、その学説の先見性と今日的意義を解き明かす。
目次
第1章 バッハオーフェン学説の21世紀的アクチュアリティ(マルタ島母神信仰にみる先史の母社会;リアルな氏族とヴァーチャルな家族 ほか)
第2章 バッハオーフェン遺稿から(人類の動物的起点・集団婚―南インドのトダ人とカエサル時代のブリタニー人;カミラロイ人の集団婚 ほか)
第3章 『母権論』以降のバッハオーフェン(ヨハネス・デールマン)―母権論から母方オジ権へ(母権から母方オジ権へ;民族学と社会学の資料蒐集 ほか)
第4章 母権を発見したロマン主義者バッハオーフェン(ロマン主義者バッハオーフェン―サヴィニー・グリムほかとの関連;一九世紀後半のロマン主義と進化主義―『母権論』と『古代社会』と)
著者等紹介
石塚正英[イシズカマサヒデ]
1949年新潟県高田市(現上越市)生まれ。1981年立正大学大学院博士課程(史学専攻)満期修了。1982年立正大学講師。2000年東京電機大学助教授。2001年同大学教授、博士(哲学専攻)。専攻は歴史学、社会思想史、史的情報社会論
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