内容説明
協同原理による21世紀の社会変革と党を超える党へ、実践的試論。共産党一党独裁批判。
目次
序章 「20世紀社会主義」総括への視座
1章 世界史の中のロシア革命
2章 ソ連社会主義革命の変質と挫折
3章 共産党の国家化とその経済的・社会的基礎
4章 「共産党一党独裁」の祖型の成立
5章 過渡期と社会主義(革命)をめぐる問題の所在
6章 共産主義論からみた「共産党を通じたプロレタリア独裁論」の誤り
7章 党論との関連での「共産党を通じたプロレタリア独裁論」の誤り
終章 21世紀の共産主義運動のための『理念』(案・第一草稿)
著者等紹介
生田あい[イクタアイ]
大阪に生まれる。1967年に立命館大学に入学し、’70年安保闘争に参加。後にキューバに渡る。帰国後、社会運動家として活動する。共産主義者同盟・赫旗派結成。共産主義者の建党協議会結成。現在のコム・未来に至る。その他アソシエ21世話人など。共編に「市民=新党設計のための道しるべ」「女たちのローザ・ルクセンブルグ」、編著に「共産主義者、奔走す」など
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感想・レビュー
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uehara
1
立命館からキューバに行き共産同赫旗派結成した著者のソ連論。共産党一党独裁による党と国家の癒着批判を軸にした過渡期の歪曲論+国家資本主義論というべきか。「このように見ると、スターリン主義は、最初は共産主義者の変質ーマルクス主義の修正・変造として始まったが、次第に全面的成長を遂げる国家資本主義を物質的基礎とする「ノーメンクラトウラ」が、新たな党国家官僚ブルジョアジーへと自己形成するに応じて、それらの利害とイデオロギーを代表するものへと転じていったとみるべきだとわたしは思います。」p.118。2024/10/13