出版社内容情報
西 加奈子[ニシ カナコ]
著・文・その他
内容説明
「彼にさえ可愛く見られたらいいのだ!」とデート前に般若の形相で化粧直ししていた32歳の頃から、「体の声を聞くことができるようになってきた」という40代の入り口まで―西加奈子の喜怒哀楽の変遷を綴ったエッセイ集。「まにまに」という言葉の如く、なすがまま正直に自分の感情と向き合う日常、世界各地への旅、大好きな音楽や本に寄せる熱き思い。文庫化にあたり近年のエッセイ13編を追加収録。
目次
第1章 日々のこと(かなこです;恋する般若 ほか)
第2章 日々のことその後(決意の上京夢が現実に;両親のおかげで生まれた物語 ほか)
第3章 音楽のこと(どんな音楽聴くの;こどものこえ ほか)
第4章 本のこと(光をくれた本たち;私の美しさ ほか)
著者等紹介
西加奈子[ニシカナコ]
1977年テヘラン生まれ、大阪育ち。2004年『あおい』でデビュー。08年『通天閣』で織田作之助賞、13年『ふくわらい』で河合隼雄物語賞、15年『サラバ!』で直木賞受賞。著書に、小説、エッセイ、絵本など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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じょんじょん
67
前にも書いたけど、面白いエッセイとは、作り込んでないユーモアがあって、自虐を明るく表現していて、著者独特の視点や琴線があり、読み手と共感項があることではないかと思います。西加奈子さんエッセイはとても自分にフィットしました。いわゆる普通の人とはずれるけれど、ぶれないものをもつ西加奈子さんの作品の主人公たちは、より深い人間力を読み手に気づかせてくれます。西さんもそんな人かなあと思ったり。「日々のこと、音楽、本」の三章だて。それぞれに楽しく読めました。音楽と本は自分の未知の世界が多く、探訪したくなりましたよ。2020/01/24
里季
54
西さんのエッセイ2冊目。津村記久子さんとともに関西の私の好きな女流作家さんである。それぞれに特徴があってとっても好き。なんなら追っかけたいくらい。その西さんが、津村さんの大ファンだというから嬉しい。津村さんのいいところを西さんが代弁してくれてうなづくばかりだった。例に挙げられた「これからお祈りにいきます」が未読なので是非読んでみたい。2019/12/24
けぴ
52
日常生活のエッセイ、音楽についてのエッセイ、本についてのエッセイからなる一冊。どの文章を読んでもとても真面目に真摯に生きていることを感じる。直木賞受賞作家であるが、本当に相応しいのは芥川賞であったのかもしれない。書評から数冊を読みたい本に登録した。表紙や書名からはお気楽エッセイに見えるが見事に騙された。2022/05/26
舟江
43
タイトルに惹かれ、一も二もなく手に取った。しかし、納得するページは、ごくわずか。年下のしかも異性の方のエッセーに共感できるはずがない。人生の基盤が大きくずれているのだから。それにしても、まにまに生きることは、大変なことだと思う。2020/06/10
Junichi Yamaguchi
43
『かなこさん』… エッセイ。 いやぁ、笑った。 電車で読むには注意が必要だった。 特に「濡れた」には納得と笑いを同時に感じて、忙しいぐらいだった。。2019/03/12