感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
めしいらず
20
偉大な映画監督イングマール・ベルイマンの生い立ちから「ファニーとアレクサンデル」での引退(後に復帰)までの半生、全作品のストーリー紹介と解説、そして様々なモチーフ(”夢”、”時計”、”愛”など)から彼の映画を読み解くコラムの概ね3パートからなる。度重なる結婚離婚のみならず多くの女優と関係を持ったようだが、破綻後も彼女らがベルイマンにずっと協力的だったのが不思議で面白い。偉大な芸術家の例に漏れぬエゴイストな側面と、それだけでは語れない人間的魅力と才能があったからだろう。2024/07/26
Bo-he-mian
15
本書は、スウェーデンの映画監督イングマール・ベルイマンの研究書・・・である以上にデータベース的な価値が高い。この本が出版された'80年代中頃は、ビデオソフトが社会に浸透しはじめ、それでもまだまだソフト化されていない映画の方が圧倒的に多かった時代で、映画のパンフの巻末に「採録シナリオ」が掲載されていた時代である。映画ファンは、繰り返し映像で観る事が困難な映画を「文章を読むことで反芻した」、そういう時代である。ゆえに本書の作品紹介は、その多くをストーリーの紹介に割いている。2018/12/26
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