出版社内容情報
闕所とは、刑罰のひとつで付加刑として罪人から家財などを没収すること。江戸時代、それらの押収品は、町奉行の蔵で半年保管され、その後、闕所奉行の管理の下、競売にかけられており、その入札に参加できるのは、許可状を持つ古物商に限られていた。そんな闕所物を扱う古物商のひとつ「丸屋」に、盗品を売買している、という噂があがった。火盗改方長官・長谷川平蔵は、その調査を親友・岸井左馬之助に依頼した。すると、闕所奉行と古物商の思わぬ関係と古物商の意外な過去が表面化してきて……この表題作『闕所家業』のほか、『虚無僧掟書』『矢飛白およう』『浅茅ヶ原』傑作4編を収録。
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- 和書
- 小野鵞堂遺墨集成