内容説明
サイモン・マースデン写真集。呪われた古城をめぐる、ゴシック・ホラーの旅。ヨーロッパに数多く現存する、悽惨な歴史の舞台となった古城。ジル・ド・レエが悪徳に溺れたシャトー・シャントセの廃墟、怪物の伝説が巣くうフランケンシュタイン城、昼なお暗いカルパチア山脈の渓谷に聳える吸血鬼ドラキュラの城。写真家マースデンが、アイルランド、イギリス、フランス、ドイツ、ルーマニアの幽霊城を訪ね、その怪奇の歴史をたどるゴシック・ホラーの旅。
目次
南部アイルランド
イングランド、スコットランド、ウェールズ
フランス
ドイツ
ルーマニア
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TANGO
31
図書館本。ヨーロッパの現存する古城を巡る旅。と書けばロマンチックだが、いずれも忌まわしく、悽惨な歴史の舞台となった古城と、その周辺の人々を訪ね、その怪奇の歴史をたどるゴシック・ホラーの旅。思いの強さが「幽霊」と呼ばれるものならば、やはり「それ」はいるのだろう、とモノクロの写真の奥から、囁くような気配のする1冊だった。2014/03/06
timeturner
1
これは凄い! 写真の奥に蠢くものに手招かれて吸い込まれてしまいそうになる。著者(写真家)がそれぞれの場所を訪れ、所有者あるいは居住者、近隣の人々から直接聞いた話は、ノンフィクションでありながら上質なゴースト・ストーリーを読む快楽を与えてくれる。2013/04/21