内容説明
ある日突然村を襲った大津波によって、家も、家族も奪われ、独りぼっちになってしまった少年、ジヤ。しかし彼は、周囲の人々の暖かい愛情に包まれて成長し、やがて再び海に立ち向かってゆくのだった…。ノーベル賞作家パール・バックが日本を舞台に描いた、大自然と共に生きる人々の生と死、そして愛を、優しく澄みきった、情感溢れる黒井健のイラストレーションにのせて贈ります―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひとちゃん
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「父ちゃんが、漁師だったらいいのになあ。」 「ただ海にやって来るだけで魚が捕れるというのに、すきで耕したり、植えたり、稲を刈り取ったりするのはばかばかしいもんじゃ。」 「でも、嵐が来たら、陸におればよかったと思うぞ。」 「ごはんがなかったら魚はどんな味がするか。魚だけ食べることを考えてみろ。」 「百姓と漁師と、両方必要なんじゃ。」 ~以上、本文より2012/03/10
Oki
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『大地』のパール・バックが、日本の津波について書いた本と知って読んでみた。 日本は昔から、地震や津波のリスクを受入れてきたのだと実感する。 3.11の夜、竹芝のノースタワーに泊まったのを思い出す。 2023/04/20