死なないために

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死なないために

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  • サイズ A5判/ページ数 119p/高さ 23X16cm
  • 商品コード 9784845703326
  • NDC分類 931

目次

空虚は出来事であり方法である
さまざな姿で現われるエネルギーでできた土地
《場所の虚構》の世界は
何かするということは空虚でできている
空虚なしに感覚はありえない〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

非日常口

11
タイトルを除けばBlankという単語から始まる本書は、ウツに満たされる。見開かれた「」は ページを捲れば背景として前のページの「」と反転しテクストを囲む、感覚が余白に切り閉じられていくようだった。能の舞は舞台からこぼれる何かとお囃子の呼吸により、演者と観客の主客をなくしていくが、死なないために本の外へこぼれゆくコト-バが空間を再構築しだす。何度も何度も広げていこう。2014/05/21

kentaro mori

2
●空虚は出来事であり方法である。それは、たとえば空のように、信じられたり信じられなかったりするようなものではない。それはそれ自身によって満たされた白紙状態(タブラ・ラサ)として働く。同じように、真空も我々の時代においてはそれ自身によって満たされており、見分けにくいものによってできている。≪私≫はひとつの時空をかたちづくる。種全体によって抹殺されたり消尽されたりするひとつの時空を。●空虚なしに感覚はありえない。空虚はおそらく感覚の第一段階であり、他のすべての感覚は、それ自身生起するために、つまり感覚されるた2023/11/08

roughfractus02

0
巨大なカンバス作品から建築へ向かう80年代、荒川+ギンズは小さな書物を世に問う。70年代『意味のメカニズム』におけるBlankのテーマは「どう活用するか」から「どう作るか」へ変わり、creave(邦訳「切り閉じる」)へ重点移動する。100pあまりの小著が大きく感じられるのはテーマが巨大だからではなく、ハンディな紙面のBlankが読者の世界に離散するからだ。このモビリティを得たこの書物は、読者自身の身体が動くたびにcreaveを触発し続ける。「To build this」で中断された末尾を継ぐのは我々だ。2017/02/11

イナエ

0
思考というのは、こうも美しくあれるのかと、震えました2010/11/16

毒モナカジャンボ

0
ハイデガーの超越論的世界・世界内存在・共同存在の定式化に西田幾多郎の場所の論理が合わさり、身体を投げ込んだような詩(?)。完全な静止などあり得ずすべては生成し続けており、それを根源的に支えるのが空虚であり、切り閉じ(全身が感覚だった頃、そして原初的な空虚でもあった頃からそれは可能になる)は濃淡の綾を生み、量感を生み、場を、そして虚構の場所を生成する。幾何学が副次的なものに過ぎないというのはハイデガーのカント批判と完全に並走する。知覚可能な人間に生成しても空虚により感覚器官へと完全に分化することはない。2021/03/24

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