内容説明
いまや世界的な音楽となったヒップホップの誕生と普及およびDJカルチャー全般の隆盛に貢献し、じつに40年もの間、ほぼデザインを変更することなく販売されてきた極めて稀な工業製品であるテクニクスSL‐1200について、機材/文化の両面から語った1冊。パナソニックに残された資料や歴代スタッフの証言、また著名DJたちへの取材によって、この奇跡のターンテーブルが世界中で愛されてきた理由を解き明かします。
目次
INTRODUCTION 石井“EC”志津男
1 SL‐1200開発ストーリー(新技術、ダイレクト・ドライブの発明;SL‐1200の誕生 ほか)
2 ヒップホップとの蜜月(ヒップホップの誕生;スクラッチという新たな表現 ほか)
3 クラブ・カルチャーの成熟(ディスコからクラブへ;MK2からの“さらなる深化” ほか)
4 伝説の続き(テクニクス・ブランドの復活;失われた技術の再構築 ほか)
著者等紹介
細川克明[ホソカワカツアキ]
1972年/石川県生まれ。SL‐1200シリーズを使い始めて四半世紀の編集者/ライター。雑誌『GROOVE』編集長として国内外で多くのDJたちを取材してきており、その数は延べ500名以上。現在はアパレル・ブランドやたばこメーカーの音楽関連Webサイトの企画/監修や、オーディオ・システムのプランニングにも触手を伸ばしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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qoop
7
高級オーディオ市場を主戦場に生み出されたはずのレコードプレーヤーがなぜ真逆の環境であるディスコ/クラブで重用されることとなったのか。相容れないものの中に新たな市場を見出し、そこで繰り出される要求に応えようと技術的な挑戦を繰り返す開発物語と、機材に視点を据え、そこから生み出されるアイディアとテクニックをDJ目線で追うことで明らかになるクラブカルチャーの一側面。そのふたつを両輪として読ませる一冊で、なかなか興味深い構成だと感じた。2019/11/04
vision
0
part3に懐かしさを感じた。2019/11/25