内容説明
20世紀半ばに誕生したロックは、なぜ若者の心を捉え、発展していったのか。その歩みを丹念に追う「ロック入門書」。同時に、「音楽の変化も知りたいし、ミュージシャンの過激なエピソードものぞきたいし、レコード産業の裏側も見たいし、ロックを生んだアメリカ社会にも首をつっこみたい」という著者の思いそのままに、ロックを取り巻くさまざまな事柄にも触れている。
目次
1 ロックンロールの誕生―出番を待っていたエルヴィス
2 反抗のエネルギー―50年代のロックンローラー
3 『アメリカン・グラフィティ』の時代―ロックンロールの死
4 ビートルズ・ブームとソウルの誕生―新しいロックの風
5 ウッドストック・ネーション―熱狂と幻想の中で
6 ロックの成熟―クロスオーヴァーが生みだしたもの
7 パンクとレゲエ―ニュー・ウェイヴの交流
8 マルチ・メディア時代のロック―新しいヒーロー
9 世界音楽の中のロック―変貌するオルタナティヴ
付録 参考音源リスト
著者等紹介
北中正和[キタナカマサカズ]
1946年奈良市生まれ。京都大学理学部卒。音楽評論家。東京音楽大学非常勤講師。JASPM、MPCJ会員。新聞、雑誌、放送、ウェブ他で音楽を研究・紹介・評論している。ウェブマガジン『ERIS』編集協力(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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山田太郎
27
30歳以上は信じるなだろうけど、悪いけど50過ぎると20歳以下は信じるなだなと。そういうが同じ50歳代だとバブル世代で信用ならんしな。抜けてるもんがあるようなおおよそつかんであるような。途中で終わってる感じではありますが、アマゾン読み放題なのでありがたく読みました。2020/05/29
阿部義彦
21
立東舎文庫新刊。短時間でおよそ50年のロックの歴史のあらましを知る事ができます。フュージョン、アンビエント、グランジまでかなり幅広く解説しています。流石に元本が85年の出版なので、ポストロック以降に関しては触れられていないのが残念。2017/11/01
sasara
17
黒人音楽から影響を受けたエルヴィスプレスリー、ビートルズ、ローリングストーンズ達ヒッピー文化とLSD模擬体験サイケディクスを乗り越えビッグビジネスに成長。ロックンロール、R&B、ハード、レゲエ、パンク、ディスコ、ソウル、ハウス、テクノ、オルタナティブ、ヒップホップなど商業化と反逆精神の狭間での変遷は興味深い。2022/03/10
しゅん
12
かなり駆け足のロックの歴史で、否定的な言説に対してもうちょっとちゃんと説明してよと思うところもちらほら。とはいえ、内容はまとまっており、ヒップホップやテクノなどへの言及もあり、不足はさしてない。ラジオDJ、プロデューサー、ポロモーター、レーベルへの記述があるのが良いと思う。パンク期のスティフ・レコーズの記述がなぜか詳しく、単作契約の透明経理を売りにシングル盤を多くヒットさせたといった話は知らなかったので、勉強になった。細かいツッコミですが、PILのメタルボックスはファーストではなくセカンドですね。2021/03/09
ワンタン
8
1985年刊の講談社現代新書「ロック」の増補改訂版。自分が読んだことのあるロックの歴史について書いた本の中では、最もきちんと説得力を持って、しかもある程度網羅的に書いてある本だと思う。(アメリカからの視点、ブラックミュージックとの関連から話を始めているので、プログレについてはほぼ抜けている。)この増補版では1980年代後半から2000年頃までの新しい(とはいえ既に15年以上前のことだが)動き、グランジやヒップホップなどについて加筆している。増補した最後の章の見出しは「社会の変化が音楽のリズムを変える」。2017/11/20
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