内容説明
人間の精神はどのように成長していくのか。若き日の空海が得た一つの確信。
目次
心の弱い者をどのように救っていくか
耳を傾け目を見張って教えを聞き、迷いの道を考えよ
目先の楽しみに心を奪われて何も見えず、何も感じない
社会のルールを重視して世の中を救おうとした儒教
自然と生命の調和を説く道教
心身ともに俗世を離れて仙人になることを教える
本来、生命のルールは共に生きること
多様なネットワークのなかで輝きあってこそ、本当の充実となる
儒教も道教も極めれば仏道に通じる
生死の苦源から覚りの安楽へ
仏の慈悲と知慧に触れることは心が躍ること
受け入れて、ともに救いの道を歩こう
著者等紹介
池口恵観[イケグチエカン]
高野山真言宗傳燈大阿闍梨大僧正。昭和11年鹿児島県生まれ。高野山大学文学部密教学科卒業。鹿児島市烏帽子山最福寺・藤沢市江ノ島大師法主。平成元年5月、前人未到の「百万枚護摩行」を成満する。平成11年山口大学より医学博士号を授与される。現在、同大学をはじめとする多くの大学で客員教授、非常勤講師をつとめる。平成14年「密教学芸賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なつきネコ@中学入学した化け猫
1
三教指帰は読んだ事がなかったので、読んでみた。 儒教は現代の変わらない成功論、道教はただ、自然を相手にする事か。空海はイタい所をつくな。日蓮はどれが仏教かと言う方法で対比したが、空海のほうがより大きな視点で見ている。どれが人を救うのかで考えている。しかし、作者の考え方が多くをしめており、ちょっと三教指帰を読んだ気がしないのが難点。それでも、作者もよく考えていると思う。聴く事の大事さや、人が乗り越えれる試練は自身で越え、人が越えられない試練は仏にすがる。と言うことや、耳がいたいが親孝行の話とか。2013/12/11
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