内容説明
小説における性の描写は、それが巧みであればあるほど、性の実相を感応のかたちで会得させてくれるのではあるまいか。
目次
第1章 性愛文学論(性の聖書;戦前戦後性研究の系譜 ほか)
第2章 処女崇拝と巨根願望(自由山荘で繰り広げられる自由恋愛;処女の象徴が出血という誤解 ほか)
第3章 性器の誤解(数の子、蚯蚓、巾着、女性器への男の夢想;性の研究に生涯をかけた小倉夫妻 ほか)
第4章 セックス解体新書(男と女を脅やかす性交の虚虚実実;遊廓は男の我慢を背景とした社会的安定装置だった ほか)
第5章 性交文学の確立(大衆文学における傑物;本格的性交小説の誕生 ほか)
著者等紹介
谷沢永一[タニザワエイイチ]
昭和4年大阪市生まれ。関西大学大学院修了。関西大学教授を経て名誉教授。日本近代文学および書誌学専攻。サントリー学芸賞、大阪市民表彰文化功労賞、大阪府文化賞、読売文学賞、毎日書評賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。