内容説明
本書は大学理工系の一般教育課程の数学を終えられた人達を対象とした現代解析学への入門書である。その前半で関数解析学の基礎としてのBanach空間論の入門的な一応の理論を丁寧に解説した。後半では、積分方程式に関するFredholmの理論の抽象化であるRiesz‐Schauderの理論、および発展方程式のCauchy問題と密接な関係をもつところの線形作用素の半群に関するHille‐吉田の理論を叙述。さらに、ベクトル値関数のLebesgue式積分論、いわゆるBochner積分論を述べた。
目次
1章 Banach空間
2章 線形作用素
3章 線形汎関数
4章 共役空間
5章 線形作用素方程式
6章 ベクトル値関数
7章 線形作用素の半群