出版社内容情報
民主党政権は本当に失敗だったのか。マニフェストの諸政策を再検証し、未完に終わったにすぎない「日本改革」を今こそ実現すべく、リベラル復活に向け掲げ直す。
内容説明
二〇〇九年八月の総選挙でマニフェストを掲げて自民党を倒して誕生した民主党政権。子ども手当、高校無償化、介護保険制度の充実をはじめ、福祉、教育、子育て、雇用などの分野で多くの政策を実現した。その足跡は本当に失敗だったのか。原発事故対応は現在では評価されており、政治主導に向けた諸改革、福祉政策など多くは現在も引き継がれている。民主党政権の政策を検証しなおすとともに、その後の自民党政治も検証し、未完の日本改革をリベラル勢力復活に向けて掲げなおす。
目次
序章 マニフェストは失敗ではない
第1章 政治主導の実現―自民党政権とは異なる政権運営
第2章 民主党政権の危機管理
第3章 達成された政策
第4章 実現できなかった政策
第5章 政権への道、再び
著者等紹介
菅直人[カンナオト]
1946年山口県生まれ。東京工業大学理学部卒業。1996年民主党を結党し、共同代表に。1998年新たに結成された民主党の代表、政調会長、幹事長などを歴任。2009年に鳩山内閣の副総理、2010年に第94代内閣総理大臣となる。現在衆議院議員、弁理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nishiyan
13
2009年8月に誕生した民主党政権。悪夢や失敗と共に語られることの多い、その3年3ヶ月を当事者である菅直人元首相が徹底検証した本書。自公政権に代わった現在も受け継がれた諸政策の検討とともに普天間基地移設などの解決できなかった諸問題、東日本大震災、原発事故、尖閣諸島問題といった内容にも触れている。安倍、菅内閣では~と自公政権への批判をオチとして使うといった記述が目立つのが残念。第5章での東京選挙区での民主党候補共倒れの記述に至っては…。検証本としてはイマイチな内容であり、菅元首相の私怨が漂うばかりだった。2021/08/20
ベンアル
7
ブックオフの中古本。当時の民主党の菅元総理が民主党政権時のマニフェストを自己検証している。最近のメディアは政治家の不祥事ばかり取り上げて、肝心の政策に関する話題が少ないので、こういった本はもっと読もうと思う。自民党は情報の透明性が低い、民主党は官僚を使うのが下手な印象を受けた。2024/05/05
晩鳥
3
菅直人元総理が民主党政権及びその後の安倍・菅政権について検証した本。民主党政権の成果、良かった点が多く書かれているが、自民党の人が書けば自民党の成果を主張するだろうし、そういったものだと思って読むのがよいと思う。序盤に「悪夢の民主党政権」という言葉について書かれているが、自民党の「悪夢の民主党政権」という批判の仕方はあまりにも品がなくて嫌いだ。 良い政治には強い野党が必要だと思っているので、旧民主党系政党には頑張っていただきたい。2023/07/29
代理
2
今の野党と自民党が対話する必要があるかと思うと微妙。『当事者』からはこう世界が見えるのかと驚愕する。密約発掘に投じるエネルギーをなぜ基地移設の方に向けなかったのか。なんにせよ、『未完』で良かった2022/06/25
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2
東日本大地震がなければ民主党政権への評価も異なっていたのかな?2021/12/18