内容説明
1939年という年は、在日朝鮮人にとって、中央協和会のもとに各道府県レベルで一斉に協和会が設立され、「内地同化」という形で自らの文化や生活習慣まで否定されていく年であった。1939年の山口県や福岡県を中心に、在日朝鮮人が如何に生きたか、そして日本人の在日朝鮮人観がどうであったかを検討し、現代につながる大きな歴史の流れを展望する。
目次
序章 課題と研究史
第1章 朝鮮人の来住と政策・呼称の推移
第2章 在日朝鮮人古物商の成立と展開
第3章 1939年の関門日日新聞にみる在日朝鮮人
第4章 「座談会:福岡県下在住朝鮮人の動向に就て」にみる朝鮮人観
第5章 山口県における内鮮融和事業とその変遷―下関昭和館を中心に
第6章 協和会体制下における朝鮮人対策
終章 まとめと展望
著者等紹介
木村健二[キムラケンジ]
下関市立大学名誉教授。1950年、愛媛県生まれ。1973年小樽商科大学商学部経済学科卒、1986年早稲田大学大学院商学研究科博士後期課程単位取得満期退学。東京農工大学留学生センター助教授、教授、1999年下関市立大学経済学部教授。山口県史編さん近代専門委員。専門は近代日朝経済関係史、近代日本移民史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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