感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
121
彼の代表作、『テス』や『日陰者ジュード』より、わたしはこの作品が好きだ。舞台が農場だからか、素直に自然の美しい描写が入ってくる。牛など本当に息をして生きているようだし、田舎で暮らす幸せや、その空気に触れているようだった。昭和8年に出版の物をそのまま装丁し直したような中身なので、言葉も古く読みにくいが、それが気にならないほど引きこまれた。本当に、その風景に立ち会わせているような気がした。感想は下巻で。2017/01/11
きりぱい
2
(読んだのは、千城の版『狂おしき群を離れて』瀧山季乃・橘智子訳 622ページ)高飛車な態度と美しさを持ち合わせたバスシバ。気を持たせるような態度を見せながら、求婚されると決して受け入れず、ゲイブリルは問題外、ボールウッドもねえと、じゃあどんな男ならいいの!というところで現れたナンパな男トロイにあっさり落ち・・。と、がっかりなヒロインなのだけれど、女の自尊心の嫌なところを突いてきたり、ロマンスと結婚の相違を問うてくる。そいうのは女性の方の常套句じゃなかったっけ?と、約束を執拗に求めるボールウッドが苦手。2011/03/10