出版社内容情報
◆田辺茂一編『能動精神パンフレツト』(1935 紀伊國屋出版部)
◆小松清『行動主義文学論』(1935 紀伊國屋出版部)
◆『紀伊國屋月報』『レツェンゾ』の雑誌掲載記事
◎エッセイ「紀伊國屋書店と新宿」
◇解 題 ◇関連年表 ◇主要参考文献
感想・レビュー
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マルクス主義が失効した後、「社会的精神的の両側面より見てより大きな不安の状態」(小松清)にあった文壇に「行動主義文学」や「能動精神」を合言葉に舟橋聖一の「ダイヴイング」や横光利一の『紋章』などが発表されることになる。小松清は、「行動主義」と「能動精神」が別々のものであることに注意を促している割には、ほとんど同一のものとして見なしているように感じるし、このような言葉自体の混乱が、「文学と実行」のタームに回収される言葉なのか、あるいは文学理論の枠内において解消されるものなのかいまいちはっきりしない。2019/09/27