出版社内容情報
フェミニズム受容の歴史を俯瞰―維新以降の日本の思想史に多大な影響を与えた基本的翻訳文献を集成。第2弾「昭和初期編」。
●第3巻●収録作品
◆『婦人の解放と政治』(ドイツ共産党編、水野正次訳、共生閣、1927)
付録に「宣言、綱領及び規約」が収録されている。
◆『婦人に与ふ』(レーニン、ツェトキン著、水野正次訳、共生閣、1927)
女性の問題に言及したレーニンの文書と、1920年頃にツェトキンに語ったというレーニンの話が収録されている。クララ・ツェトキン(Clara Zetkin 1857~1933)はドイツの政治家。第一次世界大戦後に社会民主党を離れ、ドイツ共産党に参加、コミンテルンの執行委員となった。
◆『マルクス主義と婦人問題』抄録(リヤザノフ、レーニン著、新城信一郎訳、共生閣、1930)
女性問題に関するマルクスの初期からエンゲルスの後期にいたる思想の展開をあとづけ、さらにコロンタイへの批判を意図。ダーヴィット・ボリーソヴィッチ・リャザノフ(本名ゴーデンダッハ)(David Borisovich Ryazanov〈Godendach〉1870~1938)はソ連のマルクス主義文献学者。モスクワのマルクス・エンゲルス研究所で文献の編纂に従事。
■本書の特色
・『世界女性学基礎文献集成・明治大正編』の第2弾。昭和初期のフェミニズムを中心とした外来思想受容史を俯瞰。
・維新以降に翻訳された女性学関係の単行本のなかで、日本の近代思想に影響を与えたものを精選。
・入手困難な貴重書を揃え、女性学の研究に貢献するであろう著作をラインナップした。
・思想界の状況をより正確に把握できるよう、反フェミニズム的な文献、欧米の現状を紹介したものも収録。
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- 和書
- 武器としての「資本論」
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- 和書
- 独絃のペン交響のペン