出版社内容情報
全集・作品集に未収録。 幻のテキスト24選。
■036深尾須磨子 『イヴの笛』昭和11年・むらさき出版部 南明日香解説
前回同様、全集・作品集に未収録の作品を集成。第Ⅱ期は吉屋信子・林芙美子など、幅広い層に支持された作家や、文学史に埋もれてしまっている作家の名品など、二四作品を集成。また、解説は、研究者・作家・評論家、それぞれ男女を問わず最もふさわしい方にお願いした。
本書の特色
★男性作家中心の文学史に隠れてしまった、近代の女性文学、女性作家の歴史を探る。
★文学的価値の高い、しかも読者や研究者の需要 が高い名品を厳選。
★個人全集や作品集から漏れ、閲覧が極めて困難な幻の稀覯書集。
★各作品の背景、作家紹介、文学的価値等を各巻の巻末に記す。
★近代文学の研究には不可欠の文献集。
★文学のみならず、女性学、女性史、社会学の研究にも必須な資料。
※著者紹介 深尾須磨子 ふかおすまこ 1888(M21).11.18~1974(S49).3.31 詩人。兵庫県生れ。大正10年に夫の深尾贇之亟(ひろのすけ)の遺稿詩集『天の鍵』に自作詩五四篇を発表して詩の道に入る。以後与謝野晶子に師事し、第二次「明星」に参加。大正11年、愛する者を失った絶望と孤独を歌った第一詩集『真紅の溜息』を刊行。のちパリで生物学を研究し、『イヴの笛』に植物の生態を素材にした詩群を収める。詩集に『斑猫』『呪詛』『焦躁』『牝鳥の視野』『深尾須磨子詩集』、小説集に『マダム・Xと快走艇』など。