出版社内容情報
全集・作品集に未収録。 幻のテキスト24選。
■032宇野千代 『新撰宇野千代集』昭和4年・改造社 大塚豊子解説
前回同様、全集・作品集に未収録の作品を集成。第Ⅱ期は吉屋信子・林芙美子など、幅広い層に支持された作家や、文学史に埋もれてしまっている作家の名品など、二四作品を集成。また、解説は、研究者・作家・評論家、それぞれ男女を問わず最もふさわしい方にお願いした。
本書の特色
★男性作家中心の文学史に隠れてしまった、近代の女性文学、女性作家の歴史を探る。
★文学的価値の高い、しかも読者や研究者の需要 が高い名品を厳選。
★個人全集や作品集から漏れ、閲覧が極めて困難な幻の稀覯書集。
★各作品の背景、作家紹介、文学的価値等を各巻の巻末に記す。
★近代文学の研究には不可欠の文献集。
★文学のみならず、女性学、女性史、社会学の研究にも必須な資料。
※著者紹介 宇野千代 うのちよ 1897(M30).11.28~1996(H8).6.10 小説家。山口県岩国市生れ。大正10年、『脂粉の顔』が時事新報の懸賞に一等当選して文壇に出た後、尾崎士郎、東郷青児と同棲。形式重視の東郷の画風に影響された『色ざんげ』で文学者として開眼する。昭和13年「文体」を創刊し、翌年北原武夫と結婚。代表作『人形師天狗屋久吉』『おはん』を始め、北原との離婚を描いた『刺す』や『水西書院の娘』など、その独特な語りの文体で、近代文学に独自な場を築いた。