目次
第1章 「いじめ」の被害者や加害者などの原因―「いじめ」発生原因を特定の要因に帰すことができるか
第2章 「いじめ」の被害者や加害者のプロトタイプ・イメージと実際
第3章 「いじめ」の被害者や加害者を特定する際の各個人の判断の比較
第4章 「いじめ」の被害者や加害者の同定における小学生から大人の判断
第5章 「いじめ」における被害者・加害者・傍観者・仲裁者の各役割の流動性
第6章 「いじめ」問題に取り組むために―「いじめ」の回避スキルの視点から
第7章 「いじめ」問題への取り組み―メンター導入の試み
著者等紹介
田原俊司[タハラシュンジ]
1957年生まれ。1988年、東京大学大学院教育学研究科教育心理学専門課程博士課程修了。岐阜聖徳学園大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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シロクマ
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いじめの原因や様々な先行研究がまとめられている2020/10/16
鵜殿篤
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本論の結果は「いじめを回避する方法」の違いが加害者になるか被害者になるかの分かれ目ということだった。言い換えれば、いじめに対する「メタ認知」が決め手になるということだ。そう考えると、いじめが小学校高学年から顕著に増加することの理由も説明できそうだ。すなわち、小学校高学年は「メタ認知」の力が発達する段階に当たるからだ。メタ認知能力が発達することで、集団内における振る舞い方の戦略が個性化し、ここから加害者と被害者(および傍観者と仲裁者)が分化するというストーリーが描ける。2019/07/29