出版社内容情報
◇20世紀後半から21世紀にかけて様々な歴史的局面において再発見され、市民社会をめぐる議論に影響を与えてきた《アレント的モメント》。◇生成的な問題構成の中から現代市民社会論の構図を描き出し、独自の視点で「市民社会」論の新地平を拓く探究の書。
内容説明
「市民社会」再興の契機とは。公民権運動、プラハの春、反グローバリズム運動…現代史から湧き出す「市民社会」の水脈をたどる。
目次
「アレント的モメント」と政治理論―主題と構成
1部 現代市民社会論の地下水脈(ハンナ・アレントと全体主義の時代経験―「公的なものの光」を求めて;大西洋文明における革命的伝統とその失われた宝―アレントの「革命」パラダイムと現代市民社会論)
2部 現代市民社会論の構造と課題(戦後精神の軌跡と未成の市民社会論―藤田省三と現代市民社会論の交錯;市民社会論の新展開と現代政治―民主主義の再定義のために;現代市民社会論の構造と課題―市民社会・公共圏・ガバナンス)
3部 現代市民社会論のグローバルな地平(「グローバルな市民社会」と政治理論―グローバル・デモクラシーの構成的次元;「帝国」の政治空間とマルチチュードの地平―構成的権力をめぐるアレントとネグリ)
アレントの「非時間の小径」―政治的思考の空間的次元
著者等紹介
川原彰[カワハラアキラ]
1958年岡山県倉敷市生まれ。1981年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。1986年慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。立教大学法学部助手、中央大学法学部助教授等を経て、中央大学法学部教授、博士(法学、慶應義塾大学)。専攻は比較政治学、現代政治理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。