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内容説明
“シティ・ニューデリー”を支える新しい“マザー・コア”は、執政官アニル自身だった。“マザー・システム”の是非に迷い続けたアニルは、自らの余命が短い事を知り、後に続く者たちに「考える時間」を残すため、コアに志願したのだ。それを知ったヘイズは、アニルの最後の希望を叶える事を決意する。一方、アニルの決意を知らない錬は、アニルの人間性に触れる内、彼が“マザー・システム”を推進しようとする事に疑問を持ち始める。そんな錬に、アニルは自らの警護を依頼するのだった。そして“シティ”の未来を占う公開討論会の日、シティ中枢に潜入した真昼は、錬と月夜に再会するが…。
著者等紹介
三枝零一[サエグサレイイチ]
兵庫県出身。1977年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
29
覚悟って、一体何だろう。何度だって、覚悟してきたつもりだった。次に現れた人に無条件に殺されようと決めた覚悟。愛する少女を守る為に、一千万の市民を見殺しにしようとした覚悟。空を取り戻すというお伽話みたいな計画に付き合おうと決めた覚悟。その時々で、してきた。してきたつもりだった。何かを為し得る為には相応の犠牲が必要なんて、理解していた。どうにかなると思っていた。場違いで中途半端な甘さを指摘される迄。死に晒された町。いつか命取りになる、甘さ。君を泣かせたくない。そのはずなのに、こんな風に僕は君を泣かせたんだ。2014/06/20
まりも
14
中巻。イルとサクラの共闘など色々見どころは多かったが一番はアニルが錬の行動に「覚悟」がない事を指摘した所でしょう。考えなしに他勢力に合流してしまう錬の危うさがこれで改善されれば良いんですが。今までは周囲に甘やかされていた錬に苦言を呈する事が出来る人物がいるのは彼の今後の道筋にすごく重要な事になると思う。共闘したと思ったらまた敵対関係に戻ったりと真昼、アニルに踊らされっ放しの中巻でしたがこういう予想外の組み合わせっていうのは面白い。下巻がどうなるのか楽しみです。2014/11/08
nob
8
シリーズ初の中巻。ニューデリーの命運を決める中央招集会議の裏側で、マザーシステム推進派と反対派の駆け引きが繰り広げられる。お互いのトップが張り巡らした策略にそれぞれの構成員が振り回されるのが少し可哀想。サクラとイルの共闘はとてもかっこよかったけどね。月夜、ヘイズ、イルの3人は互いの情報を繋ぎ合わせて物語の核になる『情報制御理論』の謎にゆっくりと近づいていく。謎がまた謎を呼ぶような感覚が好き。中央招集会議の二日目を目的にそれぞれが動き出したところで次巻に続く。2019/03/11
ソラ
7
【読メ登録以前読了作品】 内容(「BOOK」データベースより) “シティ・ニューデリー”を支える新しい“マザー・コア”は、執政官アニル自身だった。“マザー・システム”の是非に迷い続けたアニルは、自らの余命が短い事を知り、後に続く者たちに「考える時間」を残すため、コアに志願したのだ。それを知ったヘイズは、アニルの最後の希望を叶える事を決意する。一方、アニルの決意を知らない錬は、アニルの人間性に触れる内、彼が“マザー・システム”を推進しようとする事に疑問を持ち始める。そんな錬に、アニルは自らの警護を依頼する2007/11/18
晦夢
7
中巻。アニルはマザーシステムを推進するために攻勢に出る。そうして様々なところで色々な人が交差する。そことそこを近づけるのか、まさかそことそこを引っ付けるのかとか思いながら読んでいた。凄く面白い。フィアとセラがどっちがどっちかややこしい(おい ヘイズかっけえ。ヘイズすごい好き。真昼はどうにも秘密主義過ぎて好きになれないんだよな。でもその真昼がどう動くのかが鍵になってきそうで楽しみではある。クレア可愛かった。2015/04/08