内容説明
あらゆるゲームの中で、難度の高いシューティングゲームを縦横にプレイ出来る者だけが持てる最高の攻撃手の称号であり、そしてゲームが出来ない人々を絶対に楽しませることが可能な、…ゲームセンター最強の守り手の呼び名連射王。―と、そういうべきかしら。そして、少年は己の本気を試し始める―。川上稔が贈る最新作。
著者等紹介
川上稔[カワカミミノル]
東京出身。第3回電撃ゲーム小説大賞“金賞”受賞作『パンツァーポリス1935』(メディアワークス刊)にて作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
光心
9
「本気」とは何かをシューティングゲームを通して知る高校生のお話。の後半。 いやぁ、青春だなぁ。羨ましいことこの上ないですね。俺が高校生の時はあそこまで本気で取り組めるようなものは無かったな、と感じてしまいました。 勝つために、先に進むために、見たことのない景色を見る為に、努力をして作戦を立てて何度も練習して……そうすることに何の抵抗もなく、楽しめることが本気なのだろう。 いつかどこかで自身が本気で向き合えるものを見つけたとき、それがどんなものでも続けていく勇気を持ちたいと思えた。2013/09/03
アタケ
4
シューティング上達への特訓メニューがあまりにもストイックで、初読時、主人公のゲームへの気持ちが本気であるほどに「これはギャグ小説か!?」と疑いたくなる正気度だったが、読了後に主人公のひたむきさがひしひしと伝わってきて、その考えを改めた。アニメ絵のある文庫ではなく、敢えてハードカバー媒体を選んだのはすべて「本気」につなげる為のものだと思う。まさに現代の若者のための文芸小説だと感じた。後日談がないのが残念だが、それを望むのは野暮か。2012/08/30
不以
3
対象がなんであれ、むしろ下らないものであるからこそ引き立つのは、本気というものの素晴らしさ。ひたむきな奴の姿が胸を打たないわけがないということを、再確認。2012/05/10
アツシカ
2
すごくいい。過ぎていくものを惜しみながらも前を向く意思が素敵。未来のために、今、コインを入れるのだ2022/04/05
なつき
2
小説『連射王(下)』読了。読んだ……。ついに、読み終わってしまった。最後のほうはもうページを繰る手が止まりませんでしたな。本気になる。本気とは、どういうことか。本気。本気……。そうやって、ずっとめぐるね。続くね。個人的には彼氏の読んだ体験を追体験した読書体験も貴重だったなあと。2018/10/16