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出版社内容情報
かろうじて助かったハルカは、ベッドの中でさっそくイーヴァとの仲直りの方法を探し始めた。それにはなんてったってキャンプ! おかげで、はじめはぎくしゃくしていた会話も徐々にほぐれ始め、チェスをやったり、花火の撃ち合いをやったりと大騒ぎ。すっかり気分も晴れたと思ったその帰り道、イーヴァの呼んだ二匹の悪魔、ナイトとビショップが現れた……。嘲笑うようにイーヴァをさらっていったナイトらに、ついに最終決戦の時が来る。その時、記憶の封印が解け、そしてルークはすべてを思い出した……。感動&感動の完結編が登場!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おおた
12
表紙に3人いる理由が初読から十数年を経てようやく分かった。飛車丸かわいいよ飛車丸で終わらせたいけれども、KnightとClericについてはもう一つ踏み込んでほしかった。散々つるんできた(狂人(?)と変態)なのに、背景がちょっと少なかったせいか、狂人(?)ぶりが発揮されなかったように思う。とはいえ、ラストの掘り返しシーンには号泣待ったなし。このあたりのライトノベルからSFに入った自分の過去も懐かしく思い出したりするいい読書でした。2018/01/21
酔花
4
上巻より厚くなった下巻。内容もそれに見合うだけの濃厚なイベントが盛り沢山。上巻でばら撒かれた伏線を巻き上げながら、一気に最終決戦へ。そして重量オーバーに笑うのであった。みんな一緒のハッピーエンドを望んでいたけど、やっぱりこういう結末しかないのか。ハルカと飛車丸、イーヴァとルーク。再び彼らの道が交わることはないのだろうと思うと、どうしようもなく切なくなる。今はやがて遠い昔となり、この物語が忘れ去られても、3人の秘密は丘の上で眠り続ける――この情景を想うだけで泣ける。2012/07/24
リードシクティス
4
「暖かさ、おかしさ、感動」に秋山作品の特徴をもうひとつ付け加えるとしたら「残酷さ」か。物語が突然暗転する様はまるで奈落に突き落とされるよう。単なる暖かい、感動的なだけの物語じゃない。この「毒」もこの作者の持ち味だ。それでいて読後感が悪くなく、むしろ読んでいる間よりも読み終わってしばらく月日がたってからじんわりと良さが染み渡ってくるような。そういうところもやっぱり子供のころの夏休みと同じ感じだ。人間臭いロボット達と少女との孤独と絆の物語。アクションシーンも臨場感いっぱいでとても楽しめた。2004/07/28
すったもんだ
3
ラストシーンの美しさは秋山作品の中でも群を抜いていると思う。…まあ、群と言ってもってのは置いとく。前半は若干もたつきも感じられたが、後半は次々と波乱が。読んでいてとってもハラハラさせられました。イーヴァを助けないと結論付けた時のハルカに涙し、ああ、そこに繋がるのかとお呪いにハッとして、注射シーンで震えが止まらなくなる。限りなくハッピーエンドに近いビターエンド?猫よりも好きかもしれない。そして嬉しい誤算で、二巻読んだと思っとったが後半たぶん読んでない。すごく新鮮な気持ちで読めた。2024/09/19
ktkt
3
廃墟でロボットと生活している女の子が自分そっくりのとボットと出会って...というSFの下巻。練られているのに必要最低限しか開示されない設定、すれ違いからの行動が物語を動かす点、終わりある逃避行、成長と別れ……原作有りとはいえ『イリヤ』につながる部分がはっきりと感じることができた。あと表紙もよかった。昔々『イリヤ』に触れたときにはすでに絶版だったので電子書籍さまさまなのですが、できれば子供の頃、ハルカと同じ年ぐらいの時に読んでおきたかったな。2024/07/19
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