TPP知財戦争の始まり

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  • サイズ B6判/ページ数 182p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794218858
  • NDC分類 507.2
  • Cコード C0031

内容説明

アメリカの真の狙いは、知財侵害大国、中国の抑え込みだった。知財を護る女性“司令官”に焦点を当て、日本を巻き込む米国の生き残り戦略を明らかにする。

目次

1章 影のプランナーを探せ
2章 コメの自由化は“目くらまし”
3章 知的財産権の輸出こそが本命
4章 ルール無視の大国、中国
5章 アメリカの宣戦布告
6章 アメリカの生存をかけた通商戦争
7章 アメリカ型法システムの実際
8章 企業vs.国家の紛争解決システム(ISD条項)の構築
9章 中国の横暴を抑え込むルールづくり
10章 TPP参加で日本の将来はどうなる

著者等紹介

渡辺惣樹[ワタナベソウキ]
日本近現代史研究家。1954年生まれ。静岡県下田市出身。77年、東京大学経済学部卒業。カナダ・バンクーバー在住。日本開国以降の日米関係やアメリカの行動原理を新たな視点からとらえるべく、英米史料を広く渉猟(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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coolflat

6
TPPについて今までにない視点だった。米国はこれから国を挙げて知的財産分野で食っていくと言う。そのためには世界一知的財産を侵害する中国から特許使用料などを徴収せねばならない。中国とサシで交渉しても上手くいくとは限らない。だったら中国の周辺国と多国間協定を結び中国を囲い込む。この動きは民間市場に拡大されグローバル市場の中で中国企業も生き残っていくために従わざるを得なくなる。TPPで肝になるのは、紛争処理解決のシステム作りと政府調達だと。アメリカは他の分野を譲ることはあっても、これらの分野は決して譲らない。2013/04/27

壱萬弐仟縁

4
知的財産権保護のための紛争処理システム構築や、国家主権と資本の対立解消をめざし、加盟国の法制度変更を要求する交渉である(22ページ)。知財侵害のブルネイ、ベトナム、中国への対応はどうなるのか。米国のエスピネル女史は中国と火花。政府調達の分野は重要(107ページ)。日本の交渉文化としては、和解重視、根回しが優先で、欧米流な激しい論戦を回避している(167ページ)。これで交渉といえるのか。交渉文化の相違が不平等な結果を生むのは見えている。昨日の敵は今日の友のような性格もあるかもしれぬ(168ページ)。複雑だ。2012/11/30

かん

1
知財に関する仕事をしている関係で、興味が湧いたので読んでみた。 著者の言うアメリカの真の狙いというのは、確かに著者の説明では筋が通っているように思う。 実際に、アメリカの狙いが著者の推測の通りであれば、日本としてもそれを見越した交渉が必要になってくると思う。 またTPPはあくまで貿易を行う上での「手段」でしかない。「前提条件」とも言える。 従って、どういう「目的」の為に、この条約を結ぶのかが重要だ。 それを日本が決めきれていないのであれば、今後の交渉はかなり不安に思える。 戦略を持って対応してもらいたい。2014/01/16

かず

1
今までの著書で学者さんか作家さんだとばかり思っていたらビジネスマンだったのですね!2013/10/11

tomohilopp

1
☆☆☆☆:アメリカがTPPに対して求める真の目的、また知的財産に対してこだわる理由が分かった。2013/08/08

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