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内容説明
じゃみ、じゃみ、じゃみ。夫と五歳の一人息子と、京都の古民家で暮らす「私」は家の押入れや壁の隙間を這い回る、“異形の家族”を飼っている。それは私の過去の罪の証―。夫とも息子とも仲良うしたらあかん、“おじゃみ”がへんにし起こして、みんな居らんなってしまう(「おじゃみ」)。京都に暮らす女たちの心の闇を描く全7篇。書き下ろし作品「勇」を収録。第4回『幽』怪談文学賞短編部門大賞受賞作。
著者等紹介
神狛しず[カミコマシズ]
同志社大学神学部卒業。図書館勤務を経て、2009年春より執筆活動に専念。第6回北区内田康夫ミステリー文学賞大賞受賞。同年、「おじゃみ」で、第4回『幽』怪談文学賞短編部門大賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
52
なんと「代償」には結構な時間がかかったというのに、この「おじゃみ」は一気に。京に住まうものがこの作者さんを知ったのは読み友さんのレビューのお陰。面白かったです。今はあまり使われなくなった京言葉がおどろおどろしさに磨きをかけてくれます。「ぼっけぇきょうてぃ」は岡山弁。読み比べてみて下さい。京女の怖さが味わえ・・(良かったうちの嫁さん京女でなくて)・・なんて安堵の吐息をつかれるかも(^_-)-☆2016/09/13
nuit@積読消化中
46
【日本の夏は、やっぱり怪談2023年】〈其の一・和編〉参加中です。積読本消化月間。初読作家さんでしたが、わ、何この作家さん、全部面白い!表題作の「おじゃみ」のなんと可愛いこと(笑)。その他の短編も楽しめました。あまり作品を出されてないようですが、もっと読みたいと久々に思えた作家さんです。2023/07/21
カピバラ
30
「前妻さん」が良かった。怖い話でも、京都弁だと柔らかく感じる。まあ、怖さは倍増だけれどもw2015/10/23
かおる
14
こここ、こわいよー!ちょっと精神的にくる怖さでした。おじゃみの姿を想像するだけでトイレいけなくなります2013/09/18
Spok
7
女のネバネバを京都弁の粘着質で見事に表現してとても気持ち悪い。特におじゃみ、前妻さんはいい。2015/08/06