メディアファクトリー新書 空想法律読本

盛田 栄一【著】/森田 貴英/片岡 朋行【法律監修】

メディアファクトリー（2011/02発売）

• サイズ 新書判／ページ数 218p／高さ 18cm
• 商品コード 9784840138383
• NDC分類 778.8
• Cコード C0232

内容説明

法律は人間が幸福に生きるためにある。漫画やＴＶ番組のヒーローたちも、人類の幸せのために働いている。目的が同じなのだから、彼らの行為は法に触れないのだろうか？弾丸よりも速く走るエイトマンの「スピード違反」疑惑やジャミラを倒したウルトラマンに対する「殺人罪」疑惑など、作品内の著名なエピソードを例に、法律的な解釈を試みると、法律の根幹が鮮やかに浮かび上がってくる。テレビや漫画のエピソードを法的に考える知的エンタテインメント本。

目次

第１章　メイツ星人惨殺事件―宇宙人にも人権を認めないと、ウルトラマンが悲惨な目に遭う
第２章　仮面ライダー連続蹴殺事件―ライダーキックで怪人を倒す。これは殺人罪にあたらないか？
第３章　人造人間キカイダー損害賠償事件―何をやってもキカイダーは無罪。ならば、その責任は誰が負う？
第４章　ウルトラマン建造物破壊事件―怪獣との格闘でビルが損壊。ウルトラマンはその責任を負うべきか？
第５章　モスラの卵カラ売り事件―法律は、怪獣とそれによる被害をどう判断するのだろうか？
第６章　竜ヶ森ビートル機墜落事故―ハヤタ機とウルトラマンの空中衝突。この事故はどちらの責任か？
第７章　エイトマンスピード違反事件―弾丸よりも速く走るエイトマンは、スピード違反で捕まるのか？
第８章　ジャミラ放水殺人事件―人間ジャミラを水死させたウルトラマン。裁判になったら判決は？

著者等紹介

盛田栄一［モリタエイイチ］
１９６０年東京都生まれ。千葉大学卒業後、フリーライターとなり「フロム・エー」誌などさまざまな雑誌で活躍

森田貴英［モリタタカヒデ］
１９７０年東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、９６年弁護士登録。ＢＤＪ法律会計事務所にて、企業法務を中心に活動。経済産業省、総務省、文化庁などの委員会や事業にも多数参画している

片岡朋行［カタオカトモユキ］
１９７０年静岡県生まれ。名古屋大学卒業後、９８年弁護士登録。０８年ヴァスコ・ダ・ガマ法律会計事務所設立。韓国を中心とする国際法務、メディア・エンタテインメント法務などに従事している（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[mitei]

あらゆるヒーローもの、戦隊ものに対し冷静に日本の法律でさばいてみた1冊。確かにとどめを刺す所は過剰防衛になるのかも知れないなぁと思った。まぁそういう世界では特に触れていないだけで法律もヒーローの都合に合わせて法改正しているものと仮定して回っているんだろうな。そういう目線で読んでみるのも面白かった。

2016/11/18

[月讀命]

以前、空想科学読本という本がシリーズ化され、テレビのヒーロー達のスーパー・ウルトラ・スペシャルなアクションが現実的に可能かを科学的に実証しようとした本があったが、この『空想法律読本』はその法律版である。ウルトラマンが戦闘中、家を壊すと器物損壊罪に当たるのか？仮面ライダーがショッカーを殺すと殺人罪に当たるのか？実際に有りえない事を憲法、刑法、民法等に照らし合わせ真剣に考えている本。現在、裁判員制度が発足され法律は注目を浴びている。もし、私が彼らの裁判員に選出された時の為には必要な本。そんな事、ありえねえか。

2012/03/25

[tetuneco]

どうやら法律を守って、ヒーローになれるのは、自衛官と警察官くらいのようだ。

2011/06/01

[マーム]

昔懐かしのヒーローものやアニメを題材にしたちょっと頭の体操的な法律談義。 「宇宙人の人権享有主体性、ロボットの不法行為責任、改造人間の責任能力」という題材の軽さに反して意外にも真正面から法律的問題を論じていました。 これもひとえに法律監修として参加された二人の弁護士の力に寄るところが大きいのでしょう。 よくよく考えてみるとなかなか難解な問題もあることに気づかされ、知的遊びとしてはなかなか面白かったです。 ただ、ところどころ脱線気味になり、その突っ込みがしつこい！と感じられた点には少々閉口しましたが･･･。

2011/06/10

[ケー]

ウルトラ水流が高齢のせいで止められなかったというのは面白い仮説だとしてもそんなの信じたくないｗｗ

2012/12/22