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内容説明
ヘタレサラリーマン男子・山本くんが飛ばされたのは、元上司のバリキャリ鉄拳女部長・経塚さんの想い出の地である、地霊が息づく土地・北陸福井。心霊が大の苦手なのに“怪異引き寄せ体質”の山本くんに、地霊がすり寄ってきて大騒動に。果たして土地が出す「答え」とは!?第2回『幽』怪談文学賞&第15回日本ホラー小説大賞短編賞受賞の著者による、笑えて泣けるふるさと怪談。
著者等紹介
雀野日名子[スズメノヒナコ]
福井県生まれ&在住。2007年、現代の福井に伝わる実話をもとにした怪談小説「あちん」で第2回『幽』怪談文学賞短編部門大賞を、08年「トンコ」で第15回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nyanco
9
『トンコ』から気になって追い続けてきた雀野さんですが、前作『太陽おばば』といい、ギャグ的要素が増えつつあるように感じます。もともと『ゾンビ団地』の様な作品を書かれる方なのですが、以前のブラックでニヤリと言う感じからギャグに変わってきたのかな? ヘタレーサラリーマン・山本くんのイタタな感じがどうも上滑りしているのがやや残念。 高知愛の有川さんとは対極的に知名度ワーストの福井を敢えて自虐的に描くという地元愛溢れる作品…ですが、どうにも巧くそれが伝わってこなかったのが残念。続→ 2011/04/08
しゃお
4
著者の地元福井への愛憎入り混じったかのような自虐的で、それでいて革新的でもあるギャグテイスト溢れるホラー地域振興小説(?)。 知名度ワーストの福井がいかにして行ってみたいところナンバー1になるのか、まちこおしの亡霊と繰り広げるバトルの行方に唖然です(笑)。2011/03/23
charu
4
ラノベ表紙とギャグ展開でカモフラージュした、地域振興ディストピア小説。ふるさと幻想アンチテーゼ小説。舞台は作者の故郷だそうだが、可愛さ余って憎さ百倍なのか、ふるさとツンデレなのか。「土壌で眠り続ける地霊」と死闘を繰り広げる相手が、ゴーストハンターでも正義の異形者でもなく、「まちおこしの亡者」というのが笑ってしまった。余談ながら、福井版浦島太郎のエピソードには唖然となった。これ、他レーベルの文庫から出したほうが良かったんじゃないか?2011/02/27
冬
3
福井県民としてかなり楽しかった。自虐的だが他県民から言われると滅茶苦茶腹立つでもふと我に返って外から見つめると「言われても仕方ないよなぁ」となる福井県。こんな福井を福井の土壌は愛想尽かしてるし、県民も分かってる。いいぞもっとなじってくれ。県民同士で県をなじるのが大好き。この物語みたく鎖国化したら福井ってよくなるのかも。これからも福井は中途半端に町おこしをして失敗して廃れていく。でも県民は「まぁこれが福井さ」とあざ笑うだけ。それでも良いんではなかろうか。雪に埋もれて外と遮断される福井は、静かで案外綺麗やざ。2011/05/05
木茶
3
福井ってそんなに魔境なんだ…山本くん、ご苦労様です(笑)怖い話かとドキドキしながら読んだけど、ドタバタ楽しく読めた。2011/05/07
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